多様な都市機能を支える、大規模複合施設の非常用放送設備。
日常運用と非常時対応を両立し、確実な情報伝達体制を構築。
東京駅八重洲口に直結する東京ミッドタウン八重洲は、オフィス、商業施設、ホテル、バスターミナル、小学校など、多様な機能が集積する大規模複合施設です。施設内には、平日・休日を問わず国内外から多くの人が訪れることから、非常時においても確実かつ的確に多言語でも情報を伝えるシステム構築が求められました。
TOAでは、多言語放送に対応した非常用放送設備を納入することで、施設を利用する多様な人々に必要な情報を確実に届け、安全・安心な施設運営の実現に貢献しています。
納入品
非常用放送設備
多言語放送支援システム
納入時期
2023年3月
背景
大規模複合施設を利用する国内外の多様な来街者、就業者に対し、非常時に混乱を招くことなく正確な情報を適切なタイミングで届けるとともに、BGM放送などの日常運用とも両立でき、訓練時にも柔軟に活用できる非常用放送設備が求められました。
「一人ひとりに直接伝えられないからこそ、非常用放送設備で正しい情報を適切なタイミングで届ける。
その安心感が、日々の運営を支えています。」
三井不動産ビルマネジメント株式会社
オフィス事業推進本部 エリアマネジメント事業二部
東京ミッドタウン八重洲オフィス
所長 福島 茂明 様
「放送階の選択ひとつでも、間違えたらどうしようと不安になります。
正確な操作をためらわずに行うことが重要です。」
三井不動産ビルマネジメント株式会社
オフィス事業推進本部 エリアマネジメント事業二部
東京ミッドタウン八重洲オフィス
チームリーダー 平栁 樹音 様
福島 氏
開業から約3年が経ちますが、全館に影響するような非常放送を実際に使用する事態は発生していません。
定期的に避難訓練は実施しており、その際には放送設備を使っています。オフィス入居者、商業店舗の方など、さまざまな方が利用される施設ですので、避難訓練を通じて、万が一の際に適切なアナウンスができる体制を整えています。「きちんと備えがある」という安心感、いざという時にも頼れる体制が整っていると感じています。
平栁 氏
東京ミッドタウン八重洲では、非常放送だけでなく、業務放送やBGM放送としても放送設備を活用しています。日常的には業務放送の使用頻度が高く、館内放送や訓練時のアナウンスなど、施設運営に欠かせないインフラとして機能しています。
商業エリアではBGM放送も行っており、エリアごとに系統は分かれていますが、現在は一斉放送を基本としたシンプルな運用を行っています。将来的には、イベント時などに特定エリアへの個別放送を行う運用も検討しています。
福島 氏
東京ミッドタウン八重洲全体では、エリアを分けて避難訓練を実施しています。オフィス、商業施設、ホテル、バスターミナル、小学校と用途が多岐に渡るため、それぞれの特性に合わせた現実的な訓練が重要だと考えているためです。
訓練時には、業務放送を使用して、実際の運用に即した形で確認を行っています。また、小学校やホテルについては、それぞれが主体となって訓練を行っています。訓練を同じ週の中で実施することで全体としての連携も意識しています。こうした取り組みを通じて、有事の際にも落ち着いて対応できる体制づくりを進めています。
福島 氏
東京ミッドタウン八重洲には外国籍の方も多く、ホテルやバスターミナル、小学校まで入っているため、老若男女・国籍を問わずさまざまな方が平日や土日関わらず利用されています。そうした中で、多言語放送の仕組みがあることは、防災センターのスタッフにとって大きな安心材料です。語学に堪能なスタッフが常にいるわけではないため、機械的に多言語対応できることは心強いと感じています。
一方で課題として感じているのは、想定外の事案が発生した場合です。現在は定型文の中から選択して修正を行って放送していますが、予測していない事案や事象に対しては、多言語放送でカバーしきれない可能性があるため、今後の検討課題です。そのため、日常的な運用や訓練を通じて、対応力の向上を図っています。
平栁 氏
放送設備については「きちんと機能する」状態を保ち続けることが重要です。設備の操作に迷いやためらい・躊躇が生じると、大きなトラブルにつながりかねません。操作シミュレーションソフト(※)なども活用しながら、有事対応において、正確な操作をためらわずに行えるように取り組んでいきたいですね。
福島 氏
東京ミッドタウン八重洲のように多くの来街者、就業者が集まる施設では、非常時における最大かつ最重要なコミュニケーション手段が放送になります。一人ひとりに直接伝えることは不可能だからこそ、正確な情報を適切なタイミングで確実に伝えることが生命線になります。
今後も、日々の運用や訓練を通じて改善を重ねて「必要なときに、必要な情報を届ける」放送環境を継続していくことが、安全・安心な施設運営につながると考えています。
※FS-2500シリーズ 非常用放送設備 操作シミュレーション
https://contents.toa.co.jp/fs2500-simulator/
非常用放送設備FS-2500シリーズの操作手順をPC上で疑似体験でき、実際に音声を確認しながら操作訓練が可能。誤操作への不安を軽減し、訓練や事前の操作確認等をサポートします。
防災センターにある非常用放送設備のラック。
防災センターに設置されているPC型非常リモコンソフトウェアのモニター画面(上)と多言語放送支援システムのモニター画面(下)。
非常用放送設備のパワーアンプ架。
地下1階~3階の商業施設共用エリアのBGM放送機器が収められたワゴン。
1階インフォメーションカウンターに設置されたリモートマイク。法定点検時や年末年始の時短営業時の際に活用されている。
東京ミッドタウン八重洲の概要
東京ミッドタウン八重洲は、JR東京駅八重洲口に地下直結する大規模複合施設で、2023年3月にグランドオープン。地上45階建ての八重洲セントラルタワーと低層棟からなり、商業施設、オフィス、ホテル、バスターミナル、小学校、子育て支援施設など多様な機能を集約している。
館内には国内外のショップやレストランが集まり、ビジネス交流拠点「イノベーションフィールド八重洲」や高層階のラグジュアリーホテルも併設。東京の玄関口として、日常から非常時まで都市機能を支える新たな街づくりを体現している。
DATA
東京ミッドタウン八重洲
https://www.yaesu.tokyo-midtown.com/