千葉県山武市 様

「千葉県山武市 」のイメージ画像

夜間でも鮮明な監視を実現し、セキュリティを大幅に強化!
ネットワーク経由での画像配信も見据えた、屋外の監視システムを構築。

概要

山武市が防犯対策をすすめるJR総武本線日向駅、成東駅、松尾駅の各駅前駐輪場に、TOAの「赤外LED照明付カメラ」が導入されています。明かりが限られる夜間の現場においても鮮明な画像の記録を実現。また、屋外設置が導入の必須条件であったことから屋外用電工ボックスにもすっきり収納できる省スペース設計の「壁掛型デジタルレコーダー」シリーズが採用され、現場での映像録画・再生を実現。今後を見据え、ネットワークを活用した遠隔監視にも対応するシステムを構築しました。

納入情報

納入先 千葉県山武市 様
納入品 赤外LED照明付カメラ、壁掛型デジタルレコーダー(4局・9局)
納入時期 2010年2月
採用背景 盗難被害が年間20件超。一部で設置されていた既設のカメラは、夜間における解像度が低く、証拠映像として不十分だった。

課題と解決のポイント

課題

  • 夜間でも人の顔や特徴が判別できる高感度なカメラの必要性
  • 映像記録機器(デジタルレコーダー)の屋外設置
  • ネットワーク活用による遠隔監視・一括管理を想定したシステム構築

解決のポイント

  • 「赤外LED照明付カメラ」で夜間でも鮮明監視
  • 「壁掛型デジタルレコーダー」を電工ボックスに収納することで記録機器の屋外設置を実現

詳細

背景

盗難やいたずら被害が年間20件。防犯対策の強化が急務に。

JR総武本線が東西に走り、日向、成東、松尾の三駅が置かれている千葉県山武市。各駅前の駐輪場は、同市による管理のもと、多くの市民に日夜利用されています。近年、これらの駐輪場で自転車の盗難やいたずらなどの被害が多発。被害者の住民などから、管理に対する指摘や意見が多く市に寄せられました。山武市はこれまでに、日中に駐輪場の整備を兼ねた巡回を行ってきましたが、夜間や休日など無人になる際には管理が行き届かなくなっていました。また、日向駅には既設の防犯カメラが設置されていましたが、解像度が低く、警察に証拠映像として提供するには不十分な状態でした。

自転車の盗難事故が相次いだ駐輪場のひとつ。年間20 件の被害届が寄せられていたそうです。

課題

現場のインフラが未整備。記録機器の“屋外設置”がカギ。

そこで山武市は、三駅の駐輪場すべてにおいて24時間フル稼動の防犯体勢を整えるために、夜間でも人の顔や特徴が判別できるカメラの導入を検討。最も懸念されたのは、インフラ面での問題でした。松尾駅と成東駅の駐輪場の一部ではネットワーク回線が整備されておらず、現時点では事務所からの遠隔監視は難しいとのこと。そのため現場での監視・管理が導入の条件となりましたが、映像の記録機器は設置場所が限定されるため、“屋外での設置”が大きな課題となりました。一方で、将来的には回線を整備し、事務所からリアルタイムでの監視・管理が行える設備にしたいという山武市の意向もあり、ネットワーク対応機種が機器の選定基準になりました。

光回線が整備されていない松尾駅周辺。そのため、現場の監視・記録などすべてが屋外で完結できるシステムを構築することが条件となりました

解決策

“赤外LED”で夜間対策を万全に。屋外用電工ボックスにデジタルレコーダーを収容し、屋外設置を実現!

これらの課題をクリアしたのが、TOAの「赤外LED照明付カメラ」と「壁掛型デジタルレコーダー」です。「赤外LED照明付カメラ」は、人の目では全く見えない0 lx(ルクス)の暗闇でもはっきりと被写体をとらえることができる防犯カメラ。デイナイト機能付カメラと赤外LED照明が一体となっているため、“街灯(照明)の照射範囲内”という制限を受けず、最適な画角を得るためのカメラ位置を自由に選択できるようになりました。
そして、もうひとつの大きな課題であった記録機器の屋外設置に関しては、コンパクトで省スペースな映像記録機器「壁掛型デジタルレコーダー」を電工ボックスに収納して設置することで見事解決。映像の監視から録画や再生までを一台に集約しており、現場での監視・管理に最適です。さらに同製品はネットワーク機能にも対応しているため、将来的にインフラが整備されると、各駅に設置されている複数のデジタルレコーダーの映像をネットワーク経由により1か所で監視・管理を行えるようになります。

(右)筒型の赤外LED照明付カメラ。同軸ケーブルのため既設の配線が利用可。
(左)特注の電工ボックス。
適温を維持する冷却ファンを装備

システム図

  • システム図

インタビュー記事

「警察への情報提供はとてもスムーズになると思う」

(山武市防犯担当 堺 裕司 氏)

「カメラの存在自体が犯罪抑止になってくれれば」

(山武市防犯担当 篠原 正洋 氏)

-採用の決め手は何でしたか。

堺氏

今現在出ている防犯カメラの中で、機能面で最高の水準のものをお願いしていました。その結果、TOAさんのカメラに辿りついたという印象です。

篠原氏

(デジタルレコーダーは)最初はモニターなしの据置タイプのものを選んでいたんですけど、インフラの都合上でネットワークが結べないことがわかったので、それならモニター付きで監視できるタイプの方がいいと。その中で容量のあるものを選びました。

-実際に運用されてみていかがですか。

堺氏

まずカメラですが、夜間でも確かに人の動きが確認できたので手応えを感じています。大きな成果として感じているのは、実際に盗難被害が発生して警察の方に映像を見せる際、現地で簡単に映像を確認し合えることですね。以前は、過去データのテープを取り出して、市役所でデッキを用意して、見てもらっていましたから。警察の方とのやりとりはとてもスムーズになると思います。

篠原氏

もう一つ挙げると、現場で映像のデータを手早く取り出せるため、それを渡しさえすれば署に戻った後でじっくり見ていただけるということ。今は映像をプリントアウトすることもできますしね。

堺氏

あと、以前は職員がテープを20日に1回交換していましたが、今は勝手にデータが上書きされていくので、そうした手間もなくなっています。

-導入後の反響はいかがですか。

堺氏

年単位での集計なので具体的な数字は出ていませんが、最近はとても落ち着いているようです。

篠原氏

逆に何もないことが“反響”かなと思っています。カメラがあるということ自体が犯罪の抑止になっていてくれれば一番いいですね。

-後の防犯策の展開についてお教えください。

堺氏

まずは『防犯カメラ設置』の看板を増やし、設置したということを周知させたいですね。市民の方や駐輪場の利用者に、安心して利用していただきたいと思います。また、将来的にはネットワークを利用した監視システムを構築し、事務所にいながらリアルタイムで監視していきたいですね。

篠原氏

あと、現場にスピーカーなどの放送設備を設置すると、事務所で発した声を現場に届けることができるとうかがいました。不審者が現れた際に、声を出して威嚇することもできるので、そのあたりは活用していけたらと思います。

  • 「その場で映像を確認できるところが使いやすいですね」(堺氏)
  • 「カメラに危害が加えられないように対策を練ることも必要」(篠原氏)
山武市の概要

都心部から特急列車で約1時間、千葉県東部に位置する都市。2006年に山武郡成東町・山武町・蓮沼村・松尾町が合併し、現在の山武市が誕生した。県内有数のいちごの産地で、道を走るとあちこちでビニールハウスを見かけることができる。他にはスギのブランド「山武杉」が有名。山と海に囲まれた自然あふれる地域で、一年を通してイベントが充実しており、観光地として賑わいのある地域づくりを目指している。

導入商品

  • 赤外LED 照明付カメラ(屋外用) C-CV450R-3

    生産完了品
  • 壁掛型デジタルレコーダー4 局 C-DV043W-5

    生産完了品
  • 壁掛型デジタルレコーダー9 局 C-DV092W10

    生産完了品

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