関西の玄関口にふさわしい案内放送を「アナウンスクリエーター」で実現。
サービス品質と現場の業務効率の向上を両立し、利用者の利便性の大幅な改善につながる。
「関西国際空港リムジンバス等運営協議会」は関西国際空港におけるリムジンバスの運営をおこなう団体で、関西空港交通株式会社が事務局となって運営されています。2025年度は関西国際空港の利用者が過去最高を記録し、中でも外国人旅客数が初の2,000万人を突破するなど、インバウンド需要はますます高まっています。そのような状況の中、リムジンバス乗り場の案内放送は開業以来日本語のみで実施しており、外国人のお客様に対して適切な案内ができていないという課題がありました。また、ターミナルによっては放送が届きにくいといった問題もありました。
そこで、それらの課題を解決するため、PCでテキストを入力するだけで4カ国語(日英中韓)のアナウンス音声を作成できる「アナウンスクリエーター」を導入いただき、多言語対応のアナウンスを自動化。併せて、遠くまで音声が届く高性能スピーカーを採用いただきました。これにより、これまで現場担当者の肉声でおこなっていたアナウンス業務の負担軽減と接客時間の確保、リムジンバス利用者の利便性向上を実現しました。
施主様
関西国際空港リムジンバス等運営協議会
元請会社様
ジャトー株式会社
4カ国語(日英中韓)のアナウンス音源を、テキスト入力だけでAIにて作成可能。再生ソフトウェアのスケジュール機能を利用して自動放送でき、運用効率とコスト削減に大きく貢献。
自動放送の運用により、バス利用者への対面での接客時間の確保が容易になり、質の高い接客ができるように。また、マイクによる肉声放送もできるため、放送の緊急度によってAI音声と人声での放送を使い分ける運用が可能となった。
少ない台数でも均一で明瞭な音を伝えることができるラインアレイ技術で、近くで「やさしく」、遠くで「はっきり」と聞こえる高性能スピーカーを設置。
高性能スピーカーの使用で広範囲に放送できるようになり、出発到着ロビーから遠い場所にあるバス乗り場へも迷わず到着できるようになった。
この仕組みにより、利用者の利便性向上と運営・管理の負担軽減の両立が図られました。
納入品
アナウンスクリエーター
高性能スピーカー
非常用放送設備
納入時期
2026年2月
「高品質な多言語放送が可能となり、国際空港にふさわしい案内放送が実現できていると実感しています」
関西国際空港リムジンバス等運営協議会
関西空港交通株式会社
部長(営業、車両担当) 梶谷 昌司 様
「お客様の利便性向上と従業員の負担軽減が両立できているのは、設備の運用担当者としても喜ばしい限りです」
関西空港交通株式会社
課長補佐 田丸 明美 様
梶谷 様
開港以来、バス乗り場や時刻の案内放送を実施してきたのですが、係員による日本語のアナウンスのみ実施していた状況でした。ここ10年来でインバウンドのお客様が増えてきたこともあり、日本語だけではサービスとして不足しているのではと考えていたところ、老朽化に伴う設備入れ替えの計画がありました。これを機に海外のお客様向けにもきっちり案内できるようにしたいと、4カ国語の対応ができるアナウンスクリエーターを選んだというのが採用の経緯になります。放送設備自体もコンパクトな構成で、限られたスペースに設置できた点も、導入の大きな決め手となりました。
梶谷 様
はい、設備の導入費用を抑える目的で「交通DX・GXによる経営改善支援事業」の補助金を使用いたしました。補助金によって、放送設備だけではなく券売機や乗り場の表示器など、システム全体の更新を同時にできたのが大きなメリットだと感じています。
梶谷 様
関西国際空港の第1ターミナルと第2ターミナルそれぞれのバス乗り場において、バスの時刻や乗り場の案内をしています。また、シートベルトの着用や禁煙の案内なども、時刻案内の合間に放送しています。
田丸 様
バス乗り場では5~10分間隔でバスが出発していて、多い時には同時刻に5カ所ほどの行き先へ向かうバスが出発します。これまでは日本語のアナウンスを肉声で実施していたため、時間と労力がかかっていた上、多言語での案内対応ができていませんでした。アナウンスクリエーターの導入で4カ国語の安定したアナウンスができるようになり、非常に助かっております。日本人・外国人の方を問わず、放送を聞いたお客様から「間に合ってよかった」と喜ばれています。
梶谷 様
特に第2ターミナルでは、出発到着ロビーとリムジンバスの乗り場が少し離れている状況もあり、放送の届かないケースがありました。今回遠くまで音声が届くスピーカーを採用したことで、第2ターミナルでも利用者にしっかりと乗り場の案内ができるようになったところは、お客様からも好評を得ております。
田丸 様
これまでは肉声でアナウンスしていたので、対面でお客様の対応をしていても時間になるとアナウンスを入れなければならず、非常に忙しい状況でした。現在、自動で放送を流すことで対面でないとできない対応に集中できるようになり、気持ちに余裕をもって仕事ができるようになったと喜ばれております。
梶谷 様
今までは係員による肉声のアナウンスだったので、音量やアナウンス内容が統一されていませんでした。本システムの導入で統一された案内ができ、国際空港にふさわしい案内放送を実現できていると実感しております。
田丸 様
自動放送はスケジュールに沿って流れるため、状況に応じた柔軟な対応はやや苦手です。そこで、緊急性の高い案内は肉声でおこない、定時的な案内は放送設備に任せる運用にしています。自動音声と肉声では聞こえ方が異なるため、それぞれの特性を生かしてうまく使い分けられていると感じています。
梶谷 様
今回のシステム導入で、業務効率とサービス品質の向上という部分ではかなりの効果が見られました。今後については、さらに使いやすく柔軟な運用ができるように考えていきたいです。例えば、同時刻に出発する複数のバスのうち1路線だけ運休となった場合、この便だけ運休の案内をすることが現状のシステムではできません。この部分を改善できないか、現在検討しております。
田丸 様
現在は空港の現場に放送設備を置いているので、関西国際空港という場所柄、天候不良などの際には空港に渡れず、空港に残っている係員だけで対応しなくてはなりません。それを踏まえて、緊急放送などを遠隔で操作できる仕組みを構築して、離れたところからでも現場のバックアップ作業ができる環境を考えたいと思っております。
テキストを登録し、音声データに変換。アナウンス自体はAIにて音声化。
バス乗り場や行き先に合わせて可変部を変更し、即座にカスタマイズできるUI。
指向制御をおこなったスピーカーで遠くまで狙った場所に音を届ける。
安定稼働の現場では必須のため、非常用放送設備を導入。
関西国際空港リムジンバス等運営協議会の概要
関西国際空港における、リムジンバスの運営をおこなっている団体。バス会社17社で共同運行を含めて運営しており、2026年9月で32年目を迎える。今回取材にご協力いただいた関西空港交通株式会社は、当協議会の事務局として運営に携わっている。
関西空港交通株式会社の概要
平成3年4月設立。大阪府泉佐野市に本社を置く、南海バス株式会社の100%出資企業。
関西国際空港から主要都市への路線を持つ空港リムジンバスをはじめ、クルー・従業員の送迎バスや空港内のシャトルバス、貸し切りバスなど、空港関連を中心に各種輸送サービスを担っている。