議場システムを刷新し、安定した議会運営と情報発信を強化。
録画配信や電子採決にも対応し、住民に開かれた議会環境を実現。
福井県若狭町議会では、導入から10年以上が経過した議場システムの老朽化が課題となっていました。議会はやり直しのできない重要な場であることから、安定して運用できる環境の整備が求められていました。また、住民に開かれた議会を目指し、本会議の録画配信や将来的なライブ配信への対応も重要なテーマとなっていました。
今回の更新では、議場の音響・映像・操作環境を一体的に刷新。TOAの赤外線会議システムをはじめ、発言者に連動するカメラ制御や録音・録画機能、採決表示、字幕表示、大型モニターなどを導入。安定した議会運営と分かりやすい情報発信を両立する議場環境を実現しました。
若狭町議会では、議場システムの更新にあたり、単なる設備の老朽化対策ではなく、「安定した議会運営」と「開かれた議会」の実現を重視しました。議会は一度始まるとやり直しができないため、確実に運用できる環境の整備が不可欠でした。一方で、住民に議会の様子をより身近に感じてもらうため、録画配信や将来的なライブ配信への対応など、情報発信機能の強化も求められていました。そこで、若狭町議会ではメーカー3社によるデモを行い、仕様を決定した上で入札を行いました。
今回の更新では、これまで個別に運用されていた音声設備と映像設備を連携させ、議場の音響・映像・操作環境を刷新。発言者に連動したカメラ制御や録画配信機能を整備するとともに、職員1名でマイク操作と映像操作を行える運用環境を実現しました。さらに、将来的なライブ配信にも対応できる基盤を構築することで、議会運営の効率化と住民への情報公開の充実を両立。安定した議会運営を支えながら、より開かれた議会を目指すための持続的な運営基盤づくりにつながっています。
若狭町議会の運用実態や将来的な議会運営の方向性を踏まえ、TOAは現場に寄り添いながら既存設備や運用の課題を整理し、議会中継システムのベンダーであるレスター社と連携を組み、音声・映像・操作を一体化した議場システムを提案。実際の運用をイメージしたデモも行い、ご採用いただきました。
施主様
福井県若狭町
元請会社様
大和電建株式会社
納入品
赤外線会議システム
納入時期
2026年2月
「安定した議会運営を支えながら、住民の皆様に議会の様子を届けられる環境が整いました。」
福井県若狭町 議会事務局
書記 岡本 晃明 様
岡本 様
以前から使用していたシステムは導入から10年以上が経過しており、少しずつ不安定な症状が出始めていました。特に、システムを運用していたノートパソコンが立ち上がりにくくなることがあり、議会前の確認時には「いつ止まってしまうのだろう」という不安がありました。
議会は一発勝負で、基本的にやり直しができません。万が一記録が残らないようなことがあれば大きな問題になります。そうしたリスクを解消し、安心して議会を運営できる環境を整えたいと考えました。
岡本 様
一番重視したのは安定性です。議会中にマイクで発言をきちんと拾えること、画面がしっかり表示されること、映像として外部発信できることが大切だと考えていました。
あわせて、「開かれた議会」として、今後の中継や録画配信にも対応できる仕組みであることも重視しました。これまでは、議会の様子を見ていただくには傍聴席まで来ていただく必要がありましたが、録画配信により、住民の皆様に議会本会議の様子をホームページから見ていただけるようになりました。
岡本 様
以前は、マイク操作は議会事務局の職員が行い、カメラ操作は地元のケーブルテレビ会社様が収録を兼ねて行っていました。現在は、職員1人でカメラと連動した操作ができるようになり、全体をコントロールしやすくなりました。
タッチパネルでボタンを押すことでカメラとも連動するようになり、発言者の映像や採決結果をモニターで確認できるようになりました。議会の様子がより分かりやすくなり、傍聴に来られた方にとっても見応えのあるものになったと感じています。
岡本 様
マイクの音質は非常にクリアになりました。スピーカーも更新され、議場内で聞こえる音がしっかり聞こえるようになったと感じています。庁舎内放送と連動している議会音声も、以前よりはっきり聞こえるようになったのではないかと思います。
また、会議録作成用の音声データについても、以前は雑音が入ることがありましたが、更新後はノイズがなくなり、聞き取りやすい音質になっています。
岡本 様
今後は、本会議のリアルタイム配信についても検討していきたいと考えています。現在は限定的な形での配信ですが、将来的にはより広く見ていただけるようにしていきたいです。
また、若狭町議会では「住民と議員の語る会」も実施しています。議場を使った新たな取り組みにも今回のシステムを活用しながら、開かれた議会の形をさらに広げていければと考えています。
「安定性と操作性を重視し、現場で安心して使い続けられる議場システムを提案しました。」
大和電建株式会社 敦賀支店
執行役員 支店長 原田 直 様
原田 様
重視したのは、安定性と操作性です。若狭町議会様では、既存設備としてTOAのシステムをお使いいただいていましたが、今回は3社提案という形でデモを実施しました。お客様にとって本当に最適なものを選んでいただくためにも、現場において必要とされる機能や使い勝手を丁寧に整理し、提案を進めました。
当社はお客様に近い立場で、これまでの議場システムや庁舎内放送との連携、若狭町役場上中庁舎への音声送出など、現在の運用状況を把握しています。その現場の声をTOAに伝え、具体的なシステム提案につなげていきました。
原田 様
構成がシンプルなところだと思います。施工する側から見ても分かりやすく、保守する場合も基本となる制御部分が一つにまとまっているため、安心感があります。
また、委員会室でも赤外線方式のマイクシステムを使用しており、本会議場側でマイクシステムに万が一のことがあった場合にも、同じ方式の設備があることは安心材料になります。そうした点も、選定理由の一つになったと思います。
原田 様
12月議会が終わる前から、議会運営に影響しない範囲で事前調査を進め、必要な準備を行いました。年明け早々からすぐ作業に入れるよう段取りを整えたことが大きかったと思います。
工事に入れる期間は限られていましたが、事前準備を丁寧に行ったことで、短期間でもスムーズに進めることができました。
導入後も、何かあればできるだけ早く駆けつけられる体制を整えています。
レスター社のタッチ議会中継システム。今回の更新でマイク操作やカメラ連動、録音・録画など必要な操作が一元で行えるようになり、操作性が大幅に向上。
議長席にある議長ユニットTS-921と10.1型液晶モニター。モニターには採決結果や発言残時間などが表示される。
議員席に設置されている赤外線会議システムの参加者ユニットTS-922。今回の更新で参加者ユニットのボタン操作による電子採決に移行され、採決結果が議場内のモニターに表示されるようになった。
また、マイクの音質も向上し、会議録作成の効率化にも貢献している。
今回の更新で新たに設置された65型液晶ディスプレイ。発言者の映像や電子採決の結果、発言残時間、参考資料の投影などにも対応している。
議場前方の左右に設置されたラインアレイスピーカーSR-H3S。議場内へしっかりと聞き取りやすい音が届けられており、スムーズな議会運営にも貢献している。
傍聴席に設置された字幕モニター。文字起こしした発言内容を文字で表示し、議会内容の理解を支援している。
赤外線会議システムの録音機能付きセンター装置TS-920RCなどが収められた機器収納架。
今回の事例は、若狭町議会だより(2026.4 vol.84)でも紹介されています。
https://www.town.fukui-wakasa.lg.jp/material/files/group/2/20260415.pdf
福井県若狭町の概要
福井県若狭町は、福井県南西部に位置し、三方五湖や若狭湾など豊かな自然環境に恵まれた町です。歴史や文化、農林水産資源を活かしたまちづくりを進めるとともに、住民に身近な行政運営と地域の魅力発信に取り組まれています。
若狭町議会では、住民に開かれた議会を目指し、議会だよりやホームページでの情報発信に加え、議会本会議の録画配信などを通じて、議会活動を住民により分かりやすく届ける取り組みを進められています。
DATA
若狭町
https://www.town.fukui-wakasa.lg.jp/