名鉄百貨店 様

「名鉄百貨店」のイメージ画像

「一番便利で安心・フレンドリー」な百貨店に。きめ細かな対応が可能な業務用放送設備。

概要

2027年にリニア開業に合わせて再開発が進む名古屋駅前。1954年の開業以来、60年もの長きに渡って親しまれているのが名鉄百貨店[本店]です。名鉄名古屋駅に直結するターミナルデパートとして、本館、メンズ館を合わせて、54,974m2の売り場面積を誇っています。
TOAでは、ショッピングや楽しいひとときを過ごされるお客さまに対して、フロアごとに詳細な音量・音質調整された案内放送や快適なBGM放送を届けることができる業務放送システムを提供。操作されるオペレーターの方の負担軽減にも貢献しています。

納入情報

納入先 名鉄百貨店 様
納入品 アドレスセレクター(特注品)※
デジタルミキサー D-2000シリーズ
デジタルアナウンスマシン EV-350P/R
※大規模な商業施設などで使われる特注のマトリクスミキサー
納入時期 2015年1月
採用背景 名鉄百貨店[本店]が入る名鉄名古屋駅ビルは2027年のリニア開業に合わせて、高層ビルに建て替えられることが発表されています。既設の業務用放送設備では建て替えまで使用し続けるのは困難だと判断され、本館、メンズ館の各フロアごとに異なるBGM放送や案内放送ができ、音量・音質などを細かく設定できる業務用放送設備を提案し、採用に至りました。

課題と解決のポイント

課題

  • 本館、メンズ館の各フロアによってBGM放送や案内放送の放送先を設定し、最適な音量・音質で放送したい
  • 業務用放送設備を使うオペレーターの負担軽減のため、操作方法を既設の業務放送の操作環境になるべくあわせてほしい
  • 音源メディアの多様化に対応して、自動放送用の音源を録音しやすい環境に整えてほしい

解決のポイント

  • アドレスセレクターにより大規模で複雑な名鉄百貨店の業務放送を一元管理。ソフトウェアで設定された音源・音量・音質で各フロアに最適な案内放送、BGM放送を提供
  • オペレーターの方が操作しやすいように、操作卓やソフトウェアをユーザーインターフェースにこだわって設計。簡単操作を実現
  • さまざまな音源メディアに対応する演奏機器を操作卓に集約し、デジタルアナウンスマシンで録音し自動放送の音源として制作

詳細

背景

新しい名鉄名古屋駅ビルの建て替えまでの間
故障なく業務用放送設備を使い続けるために。

名鉄百貨店[本店]では婦人服、紳士服、宝飾品、化粧品、食料品、嗜好品など、さまざまな商品を取り扱っており、ショッピングはもちろん、お食事や催事目的など、さまざまな年齢層のお客さまが来店されています。フロアによって来られるお客さまの層も異なりますので、BGM放送や案内放送も細かく内容を変えて放送されています。
以前に使用されていた業務用放送設備は導入後8年が経過していました。新・名鉄名古屋駅ビルの建て替えにともない、現在の本店が取り壊されるまでの間、業務用放送設備を使用し続けるのは難しいため、新しい設備への更新のタイミングを検討されていました。

課題

さまざまな目的で来店されるお客さまに対して、フロアごとにBGM放送や案内放送の内容、音量・音質を調整して放送できる放送設備に。

名鉄百貨店では、本館やメンズ館のフロアの特性に応じて、BGMを変えて放送したり、案内放送などの内容を変更して放送していました。しかしながら、細かな音量や音質の調整までは行われていませんでした。新しい業務用放送設備に更新されるにあたって、各フロアごとに放送内容を変更して流すことはもちろん、適切な音量や細かな音質の調整が行える設備を要望されていました。
マイク放送を行うのは、電話交換機室で代表電話などに応対するオペレーターの女性です。電話応対の傍らに業務放送をされているので、負担を軽減したいと考えておられました。また、設備の更新後、すぐに新しい設備を使用されるため、既設の業務用放送設備から大幅な操作方法の変更は避ける方向で検討されました。
これまでは自動放送の音源はオペレーターの方が空き時間を見つけて録音されていました。メディアはMD、CDをメインに使用されていましたが、最近ではUSBやSDカードといったメディアも増えているため、多様な音源に対応できる演奏機器の導入が求められました。

解決策

アドレスセレクターにより大規模で複雑な名鉄百貨店の業務放送を一元管理。簡単操作や自動放送の増加によりオペレーターの負担も軽減。

名鉄百貨店[本店]の業務用放送設備は、アドレスセレクターにより大規模で複雑な放送を一元管理しています。アドレスセレクターからデジタルアナウンスマシンを制御し、自動的に定時放送をすることができるため、放送内容や時間が決まっている業務放送に関しては、あらかじめ音源を録音して自動的に放送を流すことが可能です。アドレスセレクター1台でフロアごとにBGMを変更することが可能になり、従来のようにフロアごとにBGMチューナーを用意する必要もなくなり、ランニングコストの削減にも貢献しています。
また、タイマー機能を内蔵することにより、操作・設定以外はパソコンに依存せずに定時放送を行うことができるようになりました。バックアップ機能により、故障時も営業に支障が出ないように配慮されています。
操作卓は操作スイッチパネルや音量調整を行うリモートコンソールを埋め込み、見た目にもすっきりとしたレイアウトになっています。ソフトウェアも名鉄百貨店用にカスタマイズを行い、カラフルで視認性の向上を図っています。
音源の録音の際には、さまざまなメディアの取り込みにも対応でき、自動放送による省力化、オペレーターの方の負担軽減にもつながっています。

  • 業務用放送設備の操作卓。さまざまな演奏機器は卓の左側に集約、右側には放送したいエリアや音量調整などの設定にも対応できる機器を配置。
  • わかりやすくレイアウトされたソフトウェア画面。放送エリアや音量・音質の設定、動作履歴、状態監視などが可能。
  • 放送するフロアを指定する操作スイッチパネル、リモートコンソールも操作卓に埋め込まれています。
  • 6階の電話交換機室内の放送室にある業務用放送設備
    デジタルアナウンスマシンを制御して自動的に定時放送を行うアドレスセレクター。
    ※前面パネルを外した状態です。
  • 6階の電話交換機室内の放送室にある業務用放送設備。
    業務放送の音源が収まった9台のデジタルアナウンスマシン
    業務放送の音源が収まった9台のデジタルアナウンスマシン。
  • 2013年9月に老朽化のために更新した非常放送設備。1階防災センターに設置されている。
  • 1階案内所にある朝礼用放送設備も2014年9月に更新。混信対策でデジタルワイヤレスチューナーを採用。通常は音量の調節のみで使用できるように、操作性、メンテナンス性を重視して設計されている。

インタビュー記事

「お客さまに快適なひとときを過ごして満足して帰っていただけるように、さらに便利で安心な百貨店を目指していきます。」

株式会社名鉄百貨店 施設部 環境・防災担当

山口 和雄 氏

-業務用放送設備の使い勝手はいかがですか?

案内放送を流すにしても、ボタンひとつ押せば放送するフロアが選択でき、放送が流れるようになっています。以前の業務放送では3回くらいボタンを押さないと放送できなかったので、それから比べると操作自体も省力化できています。
また、放送する内容、時間、フロアがあらかじめ決まっているものは音源を録音しておき、それをソフトウェアで設定することで、自動放送が可能です。ソフトウェアが充実して、以前はできなかったこともプログラムでできるようになったので、オペレーターの負担は大幅に減っていると思います。プログラムの設定などで、私の作業は増えましたが、それでも前もって段取りを組んで作業ができるので、もう少し慣れたらもっと楽になると思います。

-オペレーターの方の評価を教えてください。

操作卓やソフトウェアの画面デザインが随分変わったので、最初は「あれっ!?」という感じはあったようですが、以前の業務用放送設備の操作手順などをヒアリングして構築しているので、操作も簡単になり、使いやすい放送設備になっています。改修後初めての営業の日も、簡単な説明だけである程度操作することができました。音源の録音作業も初日で行うことができたほどです。操作も視覚的に確認することができるので、心理的ストレスも軽減されています。

-今後の展望をお聞かせください。

今回の業務用放送設備の改修で、よりきめ細かな案内放送を確実にお客さまに届けることが可能になりました。より一層お客さまにとって快適に買い物しやすい、利用しやすい百貨店になったと思います。さらにお客様にとって利便性が高まるように、今後も業務放送を活用していきたいと考えています。

名鉄百貨店の概要

名鉄百貨店は1954年12月に開業した、名古屋鉄道グループの百貨店。本店は名鉄名古屋駅に直結し、現在は本館・メンズ館の2館体制になっている。名古屋駅前は現在再開発が進んでおり、2027年までに建て替えられることが発表された。
写真は、名鉄百貨店のマスコット、巨大マネキン「ナナちゃん人形」。名古屋駅の待ち合わせ場所として有名で、季節に合わせて月に2回近いペースでさまざまな服に着せ替えられており、通行する人たちの目を楽しませている。

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