鶴田町議会場 様

「鶴田町議会場」のイメージ画像

議場用システムの更新により、明瞭で聞き取りやすい音環境に一新。会議録などの制作も省力化。

概要

津軽平野の中央に位置する青森県鶴田町は、南に岩木山を眺め、町の真ん中には岩木川が流れるなど、のどかな田園風景が広がります。健康長寿の町を目指して、「朝ごはん条例」を制定、規則正しい食生活を習慣づける朝ごはん運動を展開するなど、食を中心とした基本方針を掲げ、まちづくりが進められています。
鶴田町議会場では、導入から20年以上が経過し、老朽化した議場用システムの音響面での不具合が顕著になってきました。TOAは有線会議システム、議会運営ソフトウェアへの更新を行い、明瞭性の高い議会場の音環境と、議会運営の効率化に貢献しています。

納入情報

納入先 鶴田町 様
納入品 有線会議システム TS-910シリーズ
議会運営ソフトウェア(操作用PC)
納入時期 2015年5月
採用背景 現在の鶴田町庁舎が建てられた1991(平成3)年から使用していた議場用システムが老朽化。スピーカーの音にムラが出るなど、不具合が生じていました。修理で対応してきましたが、交換に必要な部品も少なくなってきていることから設備の更新が行われました。

課題と解決のポイント

課題

  • 老朽化による不具合で、議会場のスピーカーの音が聞き取りにくい。音源の録音にも支障が出ている
  • 発言者の声の大小によってマイクの音量をその都度調整するなど、議会中の操作の手間を軽減したい
  • 会議録作成のため、議会の模様をカセットテープに録音していたが、カセットテープの調達が難しくなってきた

解決のポイント

  • 信頼性の高い有線会議システムへの更新により、明瞭で聞き取りやすい議会場内の音環境を構築
  • マウスによる簡単操作で使いやすい議会運営ソフトウェア。繁雑な音量調整も個別音量調整機能による事前登録で、最適な音量で拡声可能
  • カセットテープでの録音から、レコーダーへの録音に移行。SDカードへの保存が可能なため、データの保存や取り出しが容易になり、会議録の作成も省力化

詳細

背景

議場用システムの導入から20年が経過。老朽化により議会場内でマイクの音が聞こえにくい状態に。

鶴田町議会では、現在の庁舎が建てられた1990年に導入された議場用システムを、20年以上にも渡って使い続けてこられました。2014年末あたりから、スピーカーの音にムラがでて、マイクで拾った音を議会場内にはっきりと届けることができなくなり、会議録の作成にも支障を来たしていました。修理で対応してきましたが、交換部品も少なくなってきており、議場用システムと議会運営ソフトウェアの更新が検討されました。

課題

議場用システムが老朽化。マイクの音が議会場内のスピーカーからはっきりと聞き取れない。

設備の更新にあたっては、マイクの音が議会場内ではっきりと聞き取れるよう、明瞭性の高い音環境を構築することが最優先に求められました。議会中は、発言者によって声の大きさに個人差があるため、既設の議場用システムではその都度スピーカーの音量を調節する必要があり、操作に負担がかかっていました。さらに、議会の模様をカセットテープに録音し会議録を作成していましたが、録音媒体の移り変わりにより、カセットテープの調達が難しくなっていました。

解決策

有線会議システムに一新し、明瞭性の高い音環境を構築。新しいソフトウェアの導入により、効率化された議会運営が可能に。

鶴田町議会場では、新しい議場用システムとして有線会議システムTS-910シリーズが採用されました。マイクユニットも一新され明瞭な音を議会場内に届けることができるようになりました。また、マイク操作でマイクユニットが動かないように、ユニットの形状に合わせて作られた木枠で固定しています。
議会運営ソフトウェアは、個別音量調整機能を備えており、これにより発言者の声の大小に応じてスピーカーの音量を事前に登録できるため、発言者によってその都度スピーカーの音量を調節していた手間が省け、議会運営の省力化・効率化につながっています。
また議会の録音はレコーダーで行い、その音源をSDカードで取り出せるようになりました。PCへの取り込みも容易で、会議録作成の省力化にもつながっています。

  • 傍聴席から見た議会場の前方部。
  • 議長席から見た、議会場。中央右には大型モニターが設置されている。
  • 議長席にある議長ユニットTS-911。ユニットが動かないように、固定用の木枠が設置されている。
  • 傍聴席上に設置されている、既設のモニター用カメラ。
  • 演壇には参加者ユニットTS-912を設置。
  • 議会場内のスピーカーは、既設を継続使用。
  • 執行部席の参加者ユニットTS-912。
  • 議員席の参加者ユニットTS-912。
  • 議員席、執行部席、演壇の参加者ユニットも、ユニットに合わせて作られた木枠で固定され、使いやすくなっている。
  • 操作席の右後方の棚には、議場用システムの制御機器が収められている。
  • 棚の上段にある有線赤外線統合会議システム センター装置TS-910。
  • 操作席にある議会運営ソフトウェアが搭載されたPCのモニター画面。マウス操作で、マイクのON/OFFや録音、発言残時間や出席議員数のモニターへの表示などが簡単に行える。
  • 議会場の側面に設置されている42型の大型モニター。出席議員数と発言残時間を表示できる。

インタビュー記事

「議会場内の音環境が目に見えて改善。個別音量調整機能で、議会中の操作負担も軽減しています。」

鶴田町 議会事務局 書記

工藤 貴寛 氏

-新しい議場用システムになって、音の聞こえ方はいかがでしょうか?

導入してから現在まで、3回の定例会を終えました。以前の設備では音量を最大にしても、マイクの音がスピーカーから流れなかったこともあり、会議録の作成などにも支障が出ていました。新しい議場用システムに一新してからは、マイクの音がしっかりスピーカーから流れるようになり、議会場全体にはっきりと聞こえるようになりました。音響面が今回の設備導入の最重点課題だったので、現在では議員の方も執行部も議事の進行に集中して臨んでいただけていると思います。
傍聴者に関しては、以前から傍聴席上部にスピーカーを設置していましたので、聞き取りづらいことはなかったと思いますが、今回マイクユニットも新しくなりましたので、以前よりも聞き取りやすくなっていると思います。

-とくに便利な機能は?

以前の設備は、議会事務局で発言者を選択するボタンを押すと発言者の席のマイクのスイッチが入り、発言者はさらに自席のボタンを押して発言するという2段階操作でした。また、発言する議員の方や執行部の声の大きさには個人差がありますので、その都度音量の調整を行っていました。
今回の議場用システムの改修により、個別音量調整機能が装備され、発言する個人の声量に合わせて、事前にスピーカーの音量を登録しておくことができるようになりました。これにより状況に応じて微調整は必要ですが、以前と比べると議会運営の際の音量調節の手間が省け、非常に便利になっています。

-今後の展望をお聞かせください。

現在でも町民の町政への関心は高く、定例会開催中は傍聴者も多く訪れます。他の自治体の議会でも行われているインターネット配信についても一部の議員の方から話は出ていますが、現時点では議会開催中に傍聴に来ていただくという基本方針でやっています。今回議場用システムを更新していますので、この機会に聞き取りやすくなった鶴田町議会場に足を運んでいただき、議会の雰囲気や、やり取りを見ていただけたらと考えています。
また昨年11月に、議会場で中学生による模擬議会を開催しました。町長や執行部に対して中学生が自分たちで考えた提案を、議会場内の議場用システムを使って行ってもらいました。選挙権年齢を18歳以上にするといった動きもあるので、実際の議会場を使っての臨場感のある模擬議会は、若者に政治への関心を持ってもらう良い機会だったと思います。
このように、若年層から年輩の方まで、より多くの方が町政に関心を持ち、議会場に足を運んで傍聴に来ていただける鶴田町議会でありたいと思っています。

青森県鶴田町の概要

青森県鶴田町は、津軽平野の中央に位置する人口13,700人余りの農業が盛んな町です。とくに「スチューベン」と呼ばれるぶどうの生産量は日本一を誇っています。
鶴田町の西側には、津軽富士見湖に架かる三連太鼓橋「鶴の舞橋」があります。別名を津軽富士と呼ばれる岩木山を背景にした鶴の舞橋は四季折々の景色を楽しむことができます。また、年間を通じて、「津軽富士見湖桜まつり」や「花火大会」、そのそばを湖上運行する「龍神船」など、観光客や地元町民が楽しめるイベントも数多く行われています。

導入商品

関連ソリューション

ページトップへ