イベントレポート

ブースの中央には、音の入口から出口まで、一連の流れをネットワークで構築した放送システムを展示しました。
まずは、今年９月にラインアップを拡充したIPオーディオシリーズです。音の入り口としてIPリモートマイクやIP音声インターフェースに内蔵された放送音源の選択や放送先の選択がリモートマイクの画面上で操作できます。また、今までのアナログのシステムだとスピーカー1台ごとへ別々の放送をすることは難しかったのですが、IPオーディオシリーズでは、そうした対応や、既存システムの拡張、連携、設定変更が容易にできます。
IPリモートマイクIP-A1RMは「機能は増えたけど、使い方が複雑でわからない」といった課題に対して、操作が初めての方でも１、２回練習すると感覚的に操作ができるよう、操作ボタンの配列など「使いやすさ」にこだわって設計・開発しました。
さらに音の出口であるスピーカーの展示では、実機の展示と高速道路や橋梁での実証実験動画でＰＲを行いました。高性能スピーカーは、指向性が高く、距離による減衰が少ないスピーカーで、50〜100m先のドライバーに明瞭な音声を届けられます。また、サービスエリアやパーキングエリア、高速道路やトンネルなど騒音の大きい場所でのドライバーへの注意喚起や災害時などに「音」による情報伝達、避難指示を行うことも可能です。
車の走行音は低音成分が多く、車体も鉄板や窓ガラスで覆われているので波長の長い中域/低域は車内まで音が届きづらいといった特性があります。高性能スピーカーは高域を補強することでドライバーに対して明瞭な音声を届けることができます。また、スピーカーに指向性を持たせることでサービスエリアやパーキングエリアでは、近くの通行者には優しく、遠くの人にもはっきりと聞こえる放送が可能です。さらに音を届ける向きを調整しやすいため、高速道路沿線住民への放送の音漏れ対策としてのご提案にも活用いただけます。

今回のハイウェイテクノフェアでは、初めて、「リモートメンテナンスサービス」も動画で紹介しました。リモートメンテナンスサービスは、放送設備やカメラシステムなどの設備機器を安心してご使用いただくための保守サービスです。
機器不良が出た時に、遠隔から機器の不具合を検知し、アラートを表示。異常発生メールの送信も可能で、着信があるとメンテナンスに駆けつけたり、TOAに連絡して遠隔からのリモート診断、復旧作業、修理依頼等を行うことができます。
お客様側としても当社としても、このソリューションを使ってスムーズに設備の異常解消が可能になります。
高速道路市場でも省人化・効率化が課題になる中で、非常に人手のかかる道路施設の運営支援をシステムで可視化、遠隔操作による状況確認、復旧サポートすることで、業務の効率化・省人化をサポートいたします。