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2007〜2010年度 意識調査 抜粋

意識調査① 子どもに生の音楽を体験させたい親世代は多いが、実際に機会を与えられる例は少ない。

Q:学校以外で、お子さんに音楽ホール、劇場、美術館などで芸術文化を実際に生で体験する機会を与えたいと思いますか?

⇒8割以上が肯定的

Q:1年間で、お子さんに実際にそういった機会を与えましたか?

⇒7割以上が「与えていない」

保護者に対して、子どもに生の芸術文化に接する機会を与えたいかを聞いたところ、8割以上が「そう思う」 「ややそう思う」と回答しました。しかし実際に与えることが出来た保護者は、3割以下に留まっています。 保護者の願いとは裏腹に、子どもたちの芸術体験は決して充実しているとはいえない状況であるといえます。

Q:お子さんに経験する機会を与えたい芸術文化のジャンルは以下のどれですか?

⇒9割弱が「音楽」と回答

次に、機会を与えたい芸術のジャンルについて聞いたところ、9割近い親世代が、「音楽」と回答しました。 「美術」や「演劇」など、その他のジャンルでは目立った差が無いにもかかわらず、「音楽」への要望が突出 している背景には、保護者のどんな思いが込められているのでしょうか。次項では、保護者が音楽に期待する ものについて、ご紹介します。

意識調査② 保護者が望む子どもの生きる力は、「心の豊かさ」と「コミュニケーション力」。

⇒「心の豊かさ」と「コミュニケーション力」が突出

保護者に対して、「子どもに望む生きる力」について聞いたところ、「心の豊かさ」「コミュニケーション力」 が突出して上位となりました。調査を行った2009年から2010年にかけては、リーマンショックをはじめ、経 済的な問題に社会が大きく揺れ動いた時期でした。こうした社会背景により、「論理的に物事を考える力」「 高収入」「行動力」などへの期待値が向上していますが、上位2項目への期待の大きさはほとんど変化していな いといえます。どんな時代にあっても、子どもたちに心豊かに成長してほしいという親のの思いにかわりはない ことが伺えます。

Q:子どもが生きていくうえで、どんな力が必要だと思いますか?

⇒力を育てる科目「音楽」は「心の豊かさ」で一位「コミュニケーション力」で三位

続いて保護者が望む「子どもの生きる力」を育てる授業科目について聞いたところ、「心の豊かさ」では1位 「音楽」、2位「図工・美術」、3位「国語」に。「コミュニケーション力」では、1位「国語」、2位「外国 語」、3位「音楽」となり、両項目ともに「音楽」が上位となりました。生きる力の育成にとって音楽が重要 な役割を果たすことに、保護者が期待を寄せている様子がわかります。中でも、音楽のもつコミュニケーショ ン力に着目した保護者が多かったことも、興味深い結果です。音楽は、言語によらない多様で自由な自己表現 手段として、大きな可能性をひめています。こどもたちの成長の家庭において、音楽に接することで豊かな感 性を育むとともに、音楽を通して自己を表現し、また友達の表現を知ることで、多様なコミュニケーションを 楽しむ機会を得ることが重要だと言えます。

意識調査③ 親の8割が、教育機関以外からの支援に期待。

Q:国や地方自治体が文化・芸術を支援することは望ましいと思いますか?

⇒8割弱が支援を期待
しかし、4年前と比べ7ポイント期待が減少

Q:企業が文化・芸術を支援することは望ましいと思いますか?

⇒8割強が支援を期待
4年前と比べ減少は3ポイントに留まる

保護者に対して、「国・地方自治体」「企業」が芸術文化支援を行なうことが望ましいかどうか聞いたところ、 ともに約8割が「望ましい」「どちらかと言えば望ましい」と回答しました。子どもたちが芸術文化に接する機 会を望む保護者にとって、積極的に学校外からの支援を求めている様子が伺えます。 また2007年と2010年の調査を比較してみると、「国・地方自治体」への期待値が7ポイント減少しているのに 対して、「企業」に対する期待値は3ポイントの減少に留まっています。厳しい経済環境下にありながらも、 「民の力」による芸術文化支援への期待が根強いことを示しています。

子どもたちの教育は、社会全体で取り組むべき課題です。家庭や学校教育現場で心の豊かさを育むことはもちろ ん、企業メセナ活動などを通して、子どもたちへの音楽体験の機会を創出している民の力が、学校や地域社会に 受け入れられ、積極的に活用されていくことが必要です。それこそが、この厳しい状況下においても芸術文化の 活動を途絶えさせることなく発展させ、社会全体で子どもたちの豊かな心を育み、次なる豊かな時代を創出する ことに繋がるのではないでしょうか。