イベントレポート

少子化などにより最近増えている小中一貫校では、小学校・中学校のチャイムの鳴らし分けや、年度ごとに行われる教室変更による放送グループのスムーズな組み換え作業が求められます。しかしながら、既存の校内放送システムでは放送グループの組み換え作業が煩雑で、英語のリスニングテストも学年ごとに同時に実施ができない等の課題が挙がっています。
TOAでは、校内LANを活用したネットワーク型の校内放送システム「学校向けネットワークPA」をご提案しました。校内放送のグループ分けは配線工事等が不要で、Webブラウザーから簡単に変更できるため、チャイムの鳴らし分けや音源が異なる学年ごとの英語のリスニングテストも簡単に実施できます。また、毎年の教室変更にも柔軟に対応できます。
ブースでは、校内連絡装置（すくーるインカム）やネットワークカメラをシステム連携し、設備を一元管理して放送の鳴らし分けやカメラ映像を確認しながら特定エリアに放送したり、双方向のやりとりの模様を体験していただきました。

英語教育やアクティブラーニングの実施により、教室へのICT設備の導入が活発になってきました。しかしながら、プロジェクターや電子黒板のスピーカーからの拡声だけでは非常に聴き取りづらく、アクティビティ中心の授業では先生の声や指示が通りづらいといった課題がありました。
TOAでは教室用の拡声設備として赤外線受光部とスピーカーが一体となった「教室内拡声システム」をご提案しました。教室内の天井中央に設置することで、教室内のすみずみまで聴き取りやすい音を均一に届けることが可能になります。子どもたちの聴き逃しを防ぐことができて集中力も向上、授業のスムーズな進行が期待できるシステムです。

従来のトランペットスピーカーによる校庭放送は大音量の音を校庭に届けられる一方、校外にも大きな音が漏れるなど近隣住民から苦情が寄せられるケースが少なくありませんでした。また、スピーカーの音質も悪く、ダンス発表などの音楽再生には適していませんでした。
TOAでは、校庭騒音を軽減する新たな校庭放送向けスピーカーとして、指向性制御と遠達性に優れ、必要な場所に対して的確に音を届けるラインアレイスピーカーをご提案しています。さらに学校ごとに異なる周辺環境などを考慮し、音響シミュレーションによる音響調整により、スピーカーの配置や台数を見直すことで、校庭の音環境の改善に取り組んでいます。

2019年3月に発売した軽量・コンパクトかつさまざまな環境・シーンで大出力・高音質の拡声が可能な「移動用PAセット KZ-120シリーズ」を展示しました。
スマートフォンからBluetooth接続で音源を再生したり、利用する環境や用途に応じて最適な音質にワンタッチで切り換えることができる「シーンモード（標準／屋内／ダンス／聞こえサポート）」などの機能を紹介しました。
スピーカーも防滴仕様で急な雨にも対応可能なほか、送り配線によりスピーカー4台まで接続できるので、保育園や幼稚園などの運動会、小学校の屋外行事など、幅広いシーンでご活用いただける点などをアピールしました。