宇宙人に声を届けたい!THE宇宙少年ズ×TOA 成層圏での拡声に成功

ニュースリリース

2021年 3月31日その他

  • twitter
  • facebook

宇宙人に声を届けたい!THE宇宙少年ズ×TOA 成層圏での拡声に成功

TOA株式会社(本社:神戸市、社長:竹内一弘)が協賛するプロジェクト「THE宇宙少年ズ」が、この度、成層圏での拡声に成功いたしました。 上空25,000mにおける拡声の様子は、THE宇宙少年ズ公式YouTubeにて公開されています。


THE宇宙少年ズ公式YouTube動画

同プロジェクトは「宇宙人と仲良くなりたい」という小学生たちの思いから発足しました。宇宙人にメッセ―ジを届けるために、スペースバルーン(※)に電気メガホンと音声入力用のiPadを搭載し、成層圏で音声を拡声するというもので、企画から実施に至るまで小学生たちが主体となって活動しています。
(※)成層圏から中間圏までの飛行が可能な高高度気球。宇宙での映像撮影の他、科学実験等も行う。

当社は、異業種との共創に向けた活動を進める中で、小学生たちが所属する学習教室「studioあお」を運営する株式会社COLEYO(本社:京都市、代表取締役:川村哲也)と接点を持ち、同プロジェクトに賛同いたしました。成層圏で拡声するための電気メガホンの提供および、打ち上げに向けた事前実験にも技術的なアドバイスを行ってまいりました。

株式会社COLEYO Webサイト https://www.coleyo.info/

電気メガホンは1954年に当社が世界で初めて開発して以来、世界中のあらゆる環境下で活用されてまいりましたが、成層圏での拡声は当社としても初の試みです。 地上には存在しない過酷な環境条件下での拡声は、同プロジェクトの課題であると同時に、当社にとってもチャレンジとなりました。

小学生たちによる事前実験の様子

小学生たちによる事前実験の様子

音は、大気中では空気を媒体として伝わります。しかし成層圏の空気圧は地上の1/10〜1/1000しかなく、空気が極端に薄いため音が非常に減衰しやすい環境です。さらに、気温はマイナス70度と極低温です。氷点下を下回るとバッテリー内の電解液の動きが遅くなり、機能しなくなるため、電気メガホンを稼働させることすら困難な環境です。
これらの環境条件に対応するため、同プロジェクトで採用したのは当社の電気メガホンER-1115です。本来は街中で活用される一般的な製品ですが、軽量かつ大出力という特徴からスペースバルーンにも難なく搭載でき、音の減衰しやすい成層圏でも聴き取ることのできる音声を実現しました。また、バッテリーには通常のマンガン乾電池に代わり、耐冷性の高いリチウム乾電池を使用。バッテリーと回路部分を発泡スチロールとアルミホイルで保温することで、マイナス70度という極低温下でも稼働させることに成功しました。

成層圏での拡声の様子

成層圏での拡声の様子

同プロジェクトを通じて、小学生たちと共に成層圏という未知なる環境での拡声に挑戦できたこと、そして小学生たちの夢の実現に協力できたことは、大変意義深いことと認識しています。当社は今後も、あらゆる環境下で拡声できる技術とノウハウを活かし、多種多様な企業や専門機関と連携しながら音の可能性を探求し、社会に貢献してまいります。

ページトップへ