防災教育の人形劇「カンカン塔の見はり番」、観覧者数が3000人を突破
子ども達の防災意識の醸成を目的に2016年より全国で実施

2020年 3 月31日

その他

TOA株式会社(本社:神戸市、社長:竹内一弘)は、音と防災をテーマとした創作人形劇、TOA音の防災シアター「カンカン塔の見はり番」の累計観覧者数が3,000名を突破したのでお知らせします。

「カンカン塔の見はり番」は企業メセナ活動の一環として毎年、全国の防災や教育関連施設などで開催しています。2016年の初公演以来、4年間で全国32施設、57公演実施しました。これからもTOAは子ども達の防災意識の醸成を目指し、危機を報せる音の大切さを伝える活動を続けてまいります。

「カンカン塔の見はり番」
TOA音の防災シアター「カンカン塔の見はり番」
■子ども達の防災意識を醸成

「カンカン塔の見はり番」とは、子ども達の防災意識の醸成を目的とした創作人形劇で、とりわけ危機を報せる音をテーマとした、完全オリジナルの作品です。人形劇の上演を通じて、災害時に音に注意を払い、自ら考えて避難行動をとることの重要性を伝えています。全国の学校や保育園などの教育施設、地域の防災イベントなど、子ども達が集まる場所に赴き、無償公演を行っています。

1人でも多くの児童に減災・防災の学びの機会を提供するため、2018年には人形劇と同様の内容をWEB絵本化して、当社ホームページにて公開しています。さらに、2019年には冊子絵本化し、全国の保育園や小学校などの教育施設や図書館、防災施設への寄贈活動を行っています。人形劇だけでなく、絵本の読み聞かせによる防災意識の醸成も目指し、更なる認知拡大を目指しています。

■子ども達の「聴く力」の育成

社会には地震や火災などの警報音や車のクラクションなど、危険を報せる音が多く存在します。しかし、日々増え続ける警報音の全てを記憶することは大人でも難しく、「知らない音=危険ではない音」という誤解が生じればかえって危険を伴います。大切なのは、知識の有無ではなく、聴きなれない音に接した時、何を伝えている音かよく聴き、どうすればよいか考えて行動する力。当社はこれを「聴く力」とし、その重要性を広く伝えています。

劇中ではあえて実在する警報音を利用せず、すべてを親しみやすい楽器に置き換えることで、警報音への恐怖心を与えずに「音の重要性」を説く物語に集中できるよう工夫がされています。最後には「みんなの街では、どうなっているのかな?」と呼びかけ、物語と現実をリンクさせることで、自発的に「聴く力」を育てる動機付けを行う演出を行っています。

■全国各地で無償で公演

企画当初から学校の教室で上演できるプログラムを目指しており、上演セットは最小限に抑え、宅急便での配送も可能なサイズに収納しています。また、1回の公演で観覧する人数は約100名までとしています。このコンパクトな形態が、遠方での公演も可能にしました。2016年度の試験実施を経て、2017年度より本運用を開始しましたが、年々公演回数を伸ばし、全国各地の保育園や小学校などの教育施設、地域の防災施設などで上演しています。

公演の様子
公演の様子

あらすじ

主人公・子うさぎベルくんのお父さんのお仕事は、「カンカン塔」の見はり番。火事が起きたら鐘をカンカン、雨が降ったら太鼓をドンドン。村で起こる出来事を音で報せます。今日はお父さんに代わって、ベルくんが初めて見はり番をする日。そんな時、数十年ぶりに恐ろしいオオカミが来襲。懸命に音で報せますが、村人は音の意味をすっかり忘れてしまっていた!どうする、ベルくん?!

ベルくん

<参考>