危険を報せる「音」に注目した人形劇がWEB絵本で登場

2019年 38

その他

低学年・就学前児童向けの防災教育が全国で実施可能に!

TOA株式会社(本社:神戸市、社長:竹内一弘)は、2016年度より小学校低学年および就学前児童向けに行ってきた減災・防災分野の社会貢献活動プログラム、防災人形劇「カンカン塔の見はり番」をWEB絵本化しました。全国の小学校や幼稚園・保育園の現場で防災・減災教育に役立てていただくことを期待しています。

■「音」は危険から遠ざかる最初のきっかけ

減災・防災で重要なのは「情報をいち早く知ること」。非常時の情報伝達に欠かせないのが「音による警報」です。社会には危険を報せる音がたくさんあります。火災や津波の「警報」だけでなく、自動車のクラクションや遮断機の音などの街の中の音、自然の中では遠雷や豪雨の音など、音は危険に関するさまざまな情報を私たちに教えてくれます。大切なのは、普段と異なる音が聴こえてきたとき、耳を傾け、自ら考え、行動するという「聴く力」の育成です。

『カンカン塔の見はり番』表紙
『カンカン塔の見はり番』表紙

■ 子ども達の「聴く力」を育てるために

「TOA音の防災シアター 『カンカン塔の見はり番』」は、小さい子供も怖がらずに防災に興味を持てるよう、とりわけ危険を報せる音の重要性について親しみやすく楽しい演出で伝えることを主眼に制作しました。これまで全国各地の自治体主催の防災訓練イベントや、防災施設、学校教育現場にて人形劇公演を実施し、全19公演、累計約2000名にご覧いただき、好評をいただいています。

今回のWEB絵本化により、このプログラムを一般方でも実施することが可能になります。絵本の活用場面としては、「小学校・幼稚園・保育園での利用(先生による読み聞かせや防災教育の一環としての活用)」「親から子への読み聞かせ」「図書館での活用(ストーリーテリングイベントなど)」などを想定しています。

当社は、業務用音響機器の専門メーカーとして、警報用高性能スピーカーなど、減災・防災分野に注力しています。音のインフラ整備という本業で「公助」、音を聞いた人が適切に避難行動を行う「自助」の活動を社会貢献活動と位置づけ、促進しています。自社資源を活用しながら、公助・自助両面で社会の安全・安心に貢献していきます。

<WEB絵本『カンカン塔の見はり番』について>

【アクセス】

WEB絵本『カンカン塔の見はり番』は、以下からアクセスすることができます。
https://www.toa.co.jp/mecenat/kkt/ehon/

【あらすじ】

主人公・子うさぎベルくんのお父さんは、「カンカン塔」の見はり番。火事を見つけたら鐘をカンカン、夕立雲がのぼったら太鼓をドンドン。村の出来事をいろんな音で報せています。
今日はベル君が初めて一人で見はりをする日。ところが、めったに来ないはずのオオカミが襲ってきたからさあ大変!えーと、確か、シンバルを鳴らす?…しかし、村人たちは首をかしげています。みんなこの音が何の報せか忘れてしまったのです…どうする、ベルくん?!

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『カンカン塔の見はり番』中面(一部)

【読み聞かせにあたって】
  • 場面に合わせてBGMが流れます。
  • 音の出るものや、教室・音楽室にある楽器を4~5種類準備して、読み聞かせる人が場面ごとに鳴らしながら読み進めます。
    (例:笛、太鼓、鈴、タンバリン、空き缶、空き箱など)
  • 音を鳴らす場面に来たら「どの音を鳴らすんだったかな?」とたずねて子供の参加を促します。
TOAの社会貢献活動について

自社資源である音響機材を活用した独自企画を数多く展開しています。特に、子どもたちの成長過程に合わせた4つの音楽プログラムを複合的に推進する「TOA Meet!Music!Concept」では、「第6回パートナーシップ賞(2008年)」「第12回PRアワードグランプリ ツール・スキル部門優秀賞(2009年)」「メセナアワード2010文化庁長官賞(2010年)」等を受賞しました。これまでの活動で得たノウハウを駆使し、2016年度には減災・防災分野の社会貢献活動「TOA音の防災シアター 『カンカン塔の見はり番』」を開始しました。