トップインタビュー(3/7)前中期経営基本計画で達成できたこと

トップインタビュー(3/7)

前中期経営基本計画で達成できたこと

―前中期経営基本計画の最終年度、3年にわたって取り組んできたことがどのように成果となって結びついたのでしょうか。

一つは、「つながるビジネス」の基盤づくりができたことです。当社は年間で数千を超えるユーザーの皆さまに商品を納入しておりますが、その多くは音響機器や映像機器の売り切り型のビジネスでした。新築のビルやホテル、商業施設がたくさん建つ時代はそれでも事業が成り立ちましたが、もはやそのような時代ではありません。2025年ごろをめどに新築のマーケットを更新のマーケットが上回るとも言われています。そこでは、当社の製品を納入した後にもお客さまとつながり続けることで継続的に価値を提供し、事業領域をいかに拡大していくかが問われます。例えば、IoTを活用して納入したシステムの死活監視を行うことができれば、メンテナンスに関するサービスビジネスの領域を広げることができます。前中計ではそのためのサーバー構築などにも取り組み、つながるビジネスを広げていくための基盤が整いつつあります。

もう一つは当社が強みを持つ既存ビジネスの有効活用が進んだことです。全国の建物に設置されている非常用放送設備の中にはほとんど使われないまま、定期検査だけ行われているものも多くあります。せっかくの放送設備が使われないままで設置されていることは非常にもったいないことです。例えば、オフィスの業務効率が上がるよう自然なマスキング効果のあるBGMを流したり、大きな複合施設のビルであれば多言語による案内放送を行うことも活用例の一つです。そのように設置済みのシステムを生かすことで、新たなビジネスを提案する取り組みも進みつつあります。

また、海外地域においては、現地のニーズに合わせた商品を生み出す地域密着での開発が進み、特にインドネシアや台湾で成果を上げています。2021年4月には、地域展開向けの商品開発を担当していた海外開発部を海外事業本部からグローバル開発本部へ編入し、本体での開発部門を一本化しました。それぞれの現地でニーズに合わせて商品を開発できることは当社ならではの強みですが、一方で、商品開発の効率化を進めていくためには世界のどこに売っても通用する全世界対応の標準品の開発も欠かせません。ナショナリズム化が進む中でそれを超えた真に良い商品を送り出すことが音の専門メーカーである当社の使命だと考えています。

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