TOA | 61期有価証券報告書
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(1) 当連結会計年度の経営成績の分析 ① 売上高 売上高は、前連結会計年度37,509百万円に対し、7.0%減の34,874百万円となりました。 国内販売は、年度後半から顕著となった景気低迷の影響を受け、設備投資計画の見直しなど需要の減少により、22,331百万円(前連結会計年度比△1,805百万円、7.5%減)となりました。 海外販売は、アメリカ地域では金融危機の影響により市場全体の冷え込みが加速しており、チェーン店舗向けBGM放送設備の売上が減少しました。ヨーロッパ地域の需要は概ね拡大傾向にありますが、英国市場は景気減速により低迷しています。アジア地域では、北京オリンピックに沸いた中国の景気が減速傾向になる中、アンプ、スピーカー等の中国専用品の市場投入、商品系列別の専門流通開拓などを行ないました。また、堅調に推移していたアセアン諸国の市場にも不透明感が出てきています。この結果、海外販売は、12,543百万円(前連結会計年度比△829百万円、6.2%減)となりました。 セグメント別では、「音響」と「セキュリティ」の2つを中心に事業を行っております。 音響セグメントでは、前連結会計年度に比べ3.9%減の27,629百万円となりました。国内販売は、オフィスビルのリニューアル需要や工場の増改築需要があったものの、百貨店など商業施設の設備投資計画の見直しなどから売上は減少しました。海外販売は、ヨーロッパ地域では、建築案件への非常・業務兼用放送設備の納入などが増加しました。一方、アメリカ地域では全米の大手チェーン店舗の出店計画延期などによりBGM用アンプやページング用アンプの売上が減少し、アジア地域においてはオリンピックが閉幕した中国での建築案件の減少や金融危機以後の欧米大手企業の撤退による投資意欲の減退から売上が減少しました。 セキュリティセグメントは、前連結会計年度に比べ19.7%減の6,661百万円となりました。新製品の市場導入などにより販売拡充を図りましたが、景気後退による需要の低迷により売上高は減少しました。 ② 営業利益 売上が国内販売、海外販売ともに減収となったことに加え、原材料価格の高騰に対応すべく国内・海外生産拠点における生産性の向上に取り組みましたが、コスト上昇分を吸収するまでには至らず、営業利益は、前連結会計年度4,212百万円に対し、32.5%減の2,845百万円となりました。 セグメント別では、音響セグメントは、生産コストの低減を図りましたが、国内、海外ともに市場環境の冷え込みの影響を受け売上が減少したことなどから、営業利益は4,906百万円となり前連結会計年度に比べ754百万円の減益、営業利益率は1.9%減となりました。 セキュリティセグメントは、景気後退による需要の低迷により売上が減少し、営業利益は719百万円となり前連結会計年度に比べ602百万円減、営業利益率は5.1%減となりました。 ③ 経常利益 営業外収益は、受取保険配当金の減少などで前連結会計年度に比べ12百万円減少しました。営業外費用は、為替相場の変動による為替差損が減少したことなどにより、前連結会計年度に比べ114百万円減少しました。 これらの結果、営業外収支は、前連結会計年度に比べ102百万円増加となり、経常利益は前連結会計年度4,107百万円に対し、30.8%減の2,843百万円となりました。 7 【財政状態及び経営成績の分析】─ 22 ─

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