岩内町議会場 様

「岩内町議会場」のイメージ画像

議論しやすい対面式の議場レイアウトにふさわしい、明瞭性の高い音環境を構築。

概要

日本海に面し、背後にはニセコ連峰を望み四季折々の自然に囲まれた岩内町。産業としては漁業や農業が中心で、アスパラガス栽培発祥の地としても知られています。
50年以上が経過し老朽化した岩内町庁舎の建て替えにともない、議会場も新しい設備に一新されることになりました。対面式の議場レイアウト、バリアフリー化の採用など、新しくなった岩内町議会場の議場用システムとして採用されたのが、TOAの赤外線会議システムです。映像配信用のカメラも新たに導入され、情報公開なども推進。開かれた岩内町議会の運営に貢献しています。

納入情報

納入先 岩内町 様
納入品 会議システム TS-800シリーズ
操作ソフトウェア(Q-TS-900SWM 操作用PC)
デジタルプロセッサー DP-M3
納入時期 2015年1月
採用背景 岩内町庁舎の建物や各種設備が老朽化、耐震性や情報化への対応の限界から新庁舎の建設が決まりました。岩内町議会場も活発な議会活動が行えるように、また開かれた議会の実現を目標に、新しい議場用放送設備やバリアフリー化などが計画されました。

課題と解決のポイント

課題

  • 対面式の議場レイアウト、バリアフリー化の新しい岩内町議会場に最適な議場用システムを構築したい
  • ハウリングなどが起きない、明瞭性が高く議事の内容がはっきりと聞き取れる音環境を構築したい
  • 開かれた議会として、映像配信用のカメラを導入。マイク・カメラの操作や会議録作成の手間を軽減したい

解決のポイント

  • シンプルかつ必要充分な機能を備えた赤外線会議システムTS-800シリーズを採用。赤外線会議システムの操作ソフトウェアQ-TS-900SWMにより、マイク・カメラの制御や議会場内のモニターへの表示などが容易に
  • デジタルプロセッサーDP-M3のハウリング抑制機能により、ハウリングが起きにくい音環境を構築
  • カメラ映像を庁舎内のモニターやTVなどに配信。従来の音声配信に加えて、映像の配信により議会の情報公開、見える化に対応
  • 従来のカセットテープに代えてSD/USBソリッドステートレコーダーを導入。会議録作成の省力化・効率化に貢献

詳細

背景

50年以上が経過した岩内町庁舎が老朽化。耐震性や情報化の課題から、新庁舎が建設されることに。

1958年の竣工から50年以上が経過し岩内町庁舎の建物や各種設備が老朽化、耐震性の問題や高度情報化への対応、セキュリティの脆弱性、バリアフリー対応などから、町民サービスや行政運営の低下などの諸問題が生じていました。
これらを抜本的に解決するため、また災害時における防災拠点としての機能を担うため、新庁舎への建て替えが実現。それにともない、旧庁舎内にあった議会場も新しい議会場に生まれ変わることになりました。

課題

映像配信用のカメラの導入を検討。マイク、カメラの操作を容易に。ハウリングのない、聞き取りやすい音環境を構築したい。

岩内町議会場の建て替えにあたっては、活発な議会活動が行えるように、情報通信環境や諸設備等の整備と、開かれた議会の実現を目標に、議会中継を行うことのできる議場用システムや傍聴席のバリアフリー化が検討されました。
旧庁舎の議場用システムは導入からかなりの年月が経過しており、マイクのON/OFFやスピーカーの細かな音量調整にも労力がかかっていました。また、ハウリングなどの影響もあって音質も悪く、会議録作成のための録音もカセットテープで行っていたため、非常に聞き取りにくく、作成に手間がかかっている状態でした。

解決策

赤外線会議システムと操作ソフトウェアで、マイク・カメラの簡単操作を実現。ハウリング抑制機能により、明瞭性の高い音環境を構築。

新しい議会場は議長席から見て右側に理事者席、左側に議員席がレイアウトされた、全国でも先進的な対面式の議場レイアウトが採用されました。また、床もフラットでバリアフリー化に対応しています。議場用システムとして採用されたのは、赤外線会議システムTS-800シリーズです。操作ソフトウェアのシンプルな操作環境によりマイクのON/OFFやカメラとの連動、モニターへの表示などの制御を簡単に行うことができます。
指向性の高いマイクユニットやデジタルプロセッサーのハウリング抑制機能により、明瞭性の高い音環境を実現。傍聴席上には広指向性の天井埋込型スピーカーも設置していますので、音響面でも聞きやすい環境になっています。また、SD/USBソリッドステートレコーダーによるクリアな音質での録音データがSDカードなどで取り出せるので、会議録の作成も便利になっています。カメラ映像は庁舎内の大型モニターやTVなどに配信され、議会の見える化、情報公開に貢献しています。

  • 議長席から向かって右側が理事者席、左側が議員席。議長席を理事者と議員との中立の立場に置いた対面式の議場レイアウト。
  • 議会場全体を6台の高天井用受光器TS-907でカバー。
    傍聴席後方にある46型モニター。主に現在時刻を表示させている。(発言残時間等の表示も可)
    モニターの左には、議会中継用のコンビネーションカメラを設置。マイクのONと連動して議長席、理事者席、議員席を撮影。
  • 議長席に設置された赤外線会議システムの議長ユニットTS-801。
  • 理事者席には赤外線会議システムの参加者ユニットTS-802を1台ずつ設置。
  • 理事者席中央にある答弁席にも参加者ユニットTS-802を設置。
  • 質問席と議員席にも参加者ユニットTS-802が設置されている。
  • 赤外線会議システムの操作ソフトウエアQ-TS-900SWMで、マイクユニットの操作やモニターへの表示などの制御を行っている。庁舎内へ配信される映像は、モニターで確認できる。
  • 操作席横にある、議場用システムの制御機器ラック。センター装置TS-800やデジタルプロセッサーDP-M3などを収納。
  • 傍聴席上に設置された広指向性天井埋込型スピーカーF-2351C。議事の内容を均一にはっきりと届けることができる。
  • 3階の待合スペースにある大型モニター。議会開催時には定例会の模様が中継される。

インタビュー記事

「議会の活性化や見える化の取り組みにより活気あふれる岩内町議会、町政につながれば。」

北海道岩内町 議会事務局 係長

田中 克弥 氏

-今回の議場用システムを使ってみて、いかがですか?

岩内町の議会事務局は4名の職員がいます。以前の議場用システムでは、マイクの切替操作で1名、録音機器の操作で1名、合計2名の職員が張り付いていました。今回新しくなった議場用システムは私1人でマイク・カメラの操作から録音機器の操作までできますので、1名が他の業務へ付けるなど省力化につながっています。旧システムではスピーカーのボリュームがつまみによる操作で微妙な調整が難しかったのですが、現在はモニター画面を見ながらマウスで簡単に操作できます。
会議録も以前はテープレコーダーに議会の模様を録音し作成していましたが、現在ではSD/USBソリッドステートレコーダーが導入され、音質もクリアになりました。音源の取り出しも容易になり、会議録作成の手間も軽くなっています。
また、旧議会場ではハウリングに悩まされていましたが、新しい議会場になって設備も一新されたので、明瞭な音を議会場全体に届けられています。

-今回初めて導入されたカメラはどのように活用されていますか?

以前の議会場ではカメラが入っていなかったので、音声のみを庁舎内に放送していました。新しい議会場になってカメラが導入されたので、庁舎内に議会の模様を映像配信しています。議事進行の緊張感、臨場感が伝わって、効果も大きいと思います。

-今後の展望をお聞かせください。

もっと町民の方に議会に関心を持っていただけたらと思います。4年前より議会活性化委員会を立ち上げ、議員の方による議会活性化の議論を行っています。今回の新庁舎の竣工で新しい議会場になり、聞きやすい音環境になったのに加えて、新たにカメラを導入し、議会中継も庁舎限定で始めました。議会のインターネット配信についても実現に向けて動いています。
このような議会の活性化、見える化の取り組みが岩内町議会と町政の活性化につながればと期待しています。

岩内町の概要

岩内町は北海道の西部、積丹半島の付け根に位置する人口13,414人(平成28年1月末現在)の町です。日本海やニセコの山々からの豊かな大自然の恵みも岩内町の特徴の一つです。かつてはニシンの千石場所としても栄えたことから、多くの優れた文化が生まれています。
岩内地域は、ニセコ圏と積丹半島圏という2大観光圏を結ぶ場所に位置しています。このため、岩内町では、都市住民の週末観光をターゲットに「歴史・文化・自然」といった地域資源を生かした環境整備を進め、観光資源として活用していこうとする取り組みが進められています。

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