神戸ルミナリエ

「神戸ルミナリエ」のイメージ画像

神戸ルミナリエの華やかな舞台の裏で。
©Kobe Luminarie O.C.

概要

阪神淡路大震災犠牲者の鎮魂と、都市の復興・再生への夢と希望を託して、1995年以来、毎年12月に開催されている「神戸ルミナリエ」。幻想的な“光の彫刻作品”を見ようと、毎回、全国から何100万人もの人が訪れ、今や神戸の冬の風物詩となっています。

街路空間でも均等に音が聞こえるよう100個のスピーカーを等間隔に配置

TOAは、グループ会社・ジーベックとの連携で、「神戸ルミナリエ」のメイン会場の音演出全般を1996年から担当。毎年変わるテーマに沿った音を提供し、光のイベントをさらに華やかに彩っています。
メイン会場となるのは、約800mの街路と東遊園地広場。これらの空間を6ブロックに区切り、異なる光の彫刻と音楽でゾーン毎の演出を行っています。会場に設置されるスピーカーは約100個。細長い街路空間でも均等に音が伝わるよう、左右それぞれに10〜15m間隔で設置していきます。ただし、会場となるのは街の中。特に街路部はスピーカーを設置できる場所が限られるため、いかに配置分散していくかがポイント。また、スピーカーの配線を歩行などの邪魔にならないよう行うことも苦慮する点です。
さらに、事務局の場所が毎回移動したり、会場が再開発エリアなので街灯や建物などが変わることも多く、去年スピーカーを設置したポールが今年はない、ということがあります。そのため、毎年必ず下見をして配置や組み方を変えていきます。
会場の準備は、毎年11月中頃からスタート。約1ヶ月かけて行われ、本番を迎えます。

街路に10〜15m間隔で設置されたスピーカー

主張しながらも、目立たない音加減緊急時には、誘導放送に瞬時に切り替え

開催期間中は、TOAの機器を知り尽くしたジーベックのスタッフが常駐して、運営に当たります。会場の混雑具合によって音の聞こえ方が変わるため、スタッフが会場で音を確認しながら、音量調整をこまめに行います。
お客様は音楽を聴くためではなく、『ルミナリエ』を見るために来られているので、音楽が目立ちすぎてはいけません。逆に、音が小さすぎても音楽が隠れてしまいます。適度に主張をしつつ、目立たない。そのバランスを取りながら、『ルミナリエ』にあった聞かせ方を演出していくことが難しいのです。
常駐スタッフは、より最適な音演出を実現させると共に、万が一の緊急事態に備え、迅速に対応できる体制を維持するという大儀も担っています。緊急放送は、100個のスピーカーを瞬時に切り替えることで対応できるよう設定されています。
TOAはハードウェアのメーカーです。そしてジーベックは音づくりや運営といったソフトをサポートする会社です。機器だけを提供するメーカーはありますが、機器に加え、音づくりや運営までトータルにサポートできるのは、TOAグループならではの体制です。

『神戸ルミナリエ』に足を運ばれた際は、美しい光の芸術と共に、TOAの細やかな音演出にもご注目ください。

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