「当初、発足したプロジェクトで我々が目標としていたものは音声の通信にデジタル伝送を導入する『デジタルPAシステム』でした。デジタルにすることで、通信経路での音質劣化がなくなる。同時に省線化にもつながり、柔軟なシステム構築が可能となる。そうすると、コスト・納期・性能全てにおいて、メリットを出せるのではないか、と考えました」と語るのはネットワークPAシステムの開発チームのリーダーである山本だ。「その後の市場調査で、デジタル伝送のなかでも特にIPのニーズが高いのでは、という結論に至りました」ちなみに市場調査では、TOA商品のユーザーでもある商業施設関係者、ビル管理業者、実際にPAを扱う業者やネットワーク機器メーカーなど広範囲なものだったという。その後、幾多の技術的困難を乗り越え、生み出されたのが『パケットオーディオ』だ。その活用想定事例は先に述べた通り多彩だ。さらに山本は続ける。「ネットワークPAシステムには多彩な用途が期待できます。ただ、いかようにもシステムが組める柔軟性ゆえに、お客様が既にお使いのシステムとの兼ね合いを見極める判断や、どういったことが実現できるか、という顧客メリットを実現させる『提案』が必要とされる製品です。当然提案するためには、顧客の潜在的ニーズを知る力やネットワークやシステムに関する知識等が必要とされます」開発後も、営業拠点をまわり、想定事例をレクチャーする毎日が続いたという。まさに技術力と提案力が試される製品。提案次第で大きな市場を生み出すシステム。それが「ネットワークPAシステム」と言えるだろう。
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