|
「たとえば従来のアナログ式では、1,000Wの出力をさせるのに、なんと2000wもの電源が必要だった。1,000W分は音として出力するが、残りの1,000W分は、全て熱として放出されていたのです。このため自然と装置は熱を持ち、熱くなっていた」
このため機材の置いてあるスペースには熱気がたちこめ、膨大な電力を無駄遣いすることになっていた。そこでTOAが開発したのが、デジタル方式のパワーアンプ。 デジタルパワーアンプとは電力増幅にスイッチング電源と同様のスイッチを使用し、スイッチをオンにする時間をオフに比べて長くすることで音量を大きくし、逆に短くすることで音量を小さくする。これにより、わずか1,200Wの電源で、1,000Wの出力が可能になった。サイズもぐっと小さくなり省スペースで、コストもアナログ式に比べ、設計次第では安くすることも可能だ。ただし、開発では大きな問題に突き当たった。
「スイッチの入り、切りを連続して行うわけですから、そのたびにノイズが出る。これが装置自身を誤作動させて、ひどいときには破損の原因になるのです。開発プロジェクトが始まったのは2002年の秋。いくどもカット&トライを繰り返し、開発のめどがついたのは、2004年の終わり頃でした」
(オーディオ開発担当グループリーダー・河合祐馬)
|