新商品は、「PacketAudio(パケットオーディオ)」という技術を用い、LANやインターネットなどの既存の通信インフラを介して、CD並の高品位音声を、ほぼリアルタイムに送受信します。商品名は「ネットワークオーディオアダプター」(型式: NX-100S )で、年間販売台数は、600台を予定しています。価格はオープン価格ですが、市場価格の目安としては、16万円前後の予定です。
新商品は、発売済の上位機種「ネットワークオーディオアダプター」(型式: NX-100 、2002年発売)の普及型で、基本的な機能のみを搭載することにより低価格を実現。システムを構成する場合、本機を複数台使用するケースが多いことから、システム全体で大幅なコストダウンとなります。(詳細は下記参照)
【用途、市場】 企業の本社から全国支社へリアルタイムで一斉に朝礼放送を流す場合などの遠隔地への拡声放送用、多店舗商業施設でのBGMの配信などの多地点間放送、広域交通施設間(駅、空港など)の案内放送などに最適。また、双方向に音声通信ができる利点を活かし、遠隔地にある工場のオートメーション機械の動作音を聞いて状態を確認したり、無人の倉庫で発生した異音で侵入者を察知し、警告するなどの「音声による監視」や「警告放送」などにも活用できます。
【従来機種からの変更点】 音声と接点信号だけのデータ送受信という、基本的な機能に特化しました。
- ネットワークオーディオアダプターシリーズで構成したシステムのうち、一部でしか使用しない「RS-232Cシリアルデータ通信機能」を削減。それに伴い、接続用のD-sub9pinコネクターもなくしました。
- DC(直流)電源駆動機能を削減。通常のAC(交流)電源駆動のみとなります。
【新機種 NX-100S の新機能】 新機種では下記の機能を追加し、さらに使い勝手を向上させています。また、 NX-100 との音声、接点信号の伝送や、システムの一括設定も可能のため、 NX-100 と混在したシステムを構築可能です。
〈音声入力に、ファンタム電源供給機能を搭載〉 ケーブルを介してマイクロホンに電源を供給するファンタム電源供給機能を装備。電源を必要としない「ダイナミック型マイクロホン」に加え、電源を必要とするかわりにより些細な音まで集音できる「コンデンサ型マイクロホン」の使用が可能です。音のモニタリング用途としての使い勝手を向上しました。
〈音声入力のシグナルピーク表示のLEDの追加〉 フロントパネルに、音声入力の大きさを示すLED表示を追加。適切な入力レベルであるか一目で確認でき、高品位な音声の送受信をサポートします。
【参考:ネットワークオーディオアダプターシリーズの主な特徴】
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ネットワークを通じてリアルタイム伝送
業務用拡声用途に使用できるほどの高音質・短遅延を実現しました。
《回線帯域と遅延時間の目安》
・LAN、専用線を介して音声を送った場合
回線帯域1.5Mbps以上 → 遅延時間0.02秒※
・インターネットを介して音声を送った場合
回線帯域512kbps以上(ADSL) → 遅延時間0.6秒※
※回線品質や回線状況によっては、これ以上の遅延時間が必要となる場合もあります。
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低コスト
インターネットを経由しての放送が可能なため、従来のデジタル専用線を使う場合と比較して設置コスト、運用コストを大幅に削減できます。契約回線によりばらつきはありますが、ランニングコストはおよそ1/10(当社試算)になります。
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高品位音声を送受信
音声圧縮方式には原音の波形を忠実に再現する方式を採用しています。最高で50Hz〜14kHzまでの音声を伝送できるため、従来のVoIP機器(〜3.4kHz)よりも高品質な音声のネットワーク伝送が可能です。
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TOA独自のパケット欠落補正機能
ネットワーク上で発生し問題となる音声パケットの欠落や遅延に対して、TOA独自の欠落補正技術でデータの復旧を行っており、違和感のない音声で長時間の安定した放送を行えます。
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制御信号の伝送も可能
音声以外の制御信号を伝送する事ができ、遠隔地から音響機器の電源立ち上げ、音楽のスタート・ストップを行ったり、検知したアラーム信号を伝送することも可能です。
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