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聞こえない音からの影響

聞こえない音からの影響

人への音の影響を考える上で、聞き取れない音、つまり人に聞こえないほど高い音、低い音についても考える必要があります。一般に人に聞こえる周波数の範囲(可聴域)は、低い音で20Hz、高い音で20kHzくらいまでの間。こうした人に聞こえる音を「可聴音」と呼び、人の耳に聞こえないほど高い音を「超音波」、人の耳に聞こえないほど低い音を「超低周波音」といいます。
※周波数 : 音の波が1秒間に振動する回数のこと(単位はHz・ヘルツ)。
周波数が小さい数値であるほど低音で、大きな数値であるほど高音です。

可能性を秘めた「超音波」

イルカは人間の7倍以上も高い音を聞くことができ、超音波を発することで、餌を探したり仲間とコミュニケーションをとったりしていることが知られています。このことは人間にも20kHz以上の高い音を受け入れる能力を秘めていることを示しています。最近では音楽などに含まれる超音波の音が人間の心を癒す作用を持っているという説もあり、可聴域より高い周波数の音が実際に聞こえている音を、より心地よく感じさせる働きがあることがわかってきています。前号の音の教室でも触れましたが、現在最も一般的な音メディアであるCDでは20kHz以上の音は再生することはできません。そのため人間の耳には聞こえない、より高い周波数の音まで記録・再生可能なオーディオ装置の研究が進められています。

可能性を秘めた「超音波」

聞こえない音からの騒音「低周波騒音」

聞こえない音からの騒音

一方、超低周波音は、日常生活に及ぼす悪影響が最近注目されています。超低周波音は、音というよりは空気の振動と表現した方がよいかもしれません。このような低い周波数の音は、空気中を聞こえない音として伝わるほか、地面などにも振動として伝わっていき、建物の窓枠や障子などをガタガタと揺さぶるなど、「低周波騒音」を引き起こす場合があります。また耳で聞きとれない超低周波音を無意識に聞き続けることで精神的にも頭痛やイライラ、不眠症などを引き起こすことが報告されています。超低周波音の発生源は様々で、ボイラーや機械であったり、自然現象である場合もあります。実際に聞こえない音のため、原因を特定しにくかったり、超低周波音の特徴として周波数が少なく波長が長いだけに反射・吸収がされにくく、対策が立てにくかったりと、深刻な問題に至るケースもでてきています。

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