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「カーンカーン」
かつて拍子木の音を響かせながら、駄菓子の入った箱を積んだ大型の自転車で、近所の公園にやってきた紙芝居のおじさん。独特の語り口の渋い声に子供たちはスリルを味わい、笑いころげる。そんなノスタルジックな風景を知っている人はどれほどいるでしょうか。
昭和の初め頃から、子供たちの娯楽として人気を博した街頭紙芝居。1960年頃を境に、この庶民的な伝承芸能の火は消え去ろうとしていました。テレビの普及、紙芝居師の高齢化、道路の使用規制、外で遊ばなくなった子供たち…。
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すっかり忘れ去られたかに見えた紙芝居が、ボランティアたちの地道な努力で、いま新しく生まれ変わろうとしています。
「さあ、始まるよ!楽しいアニメ紙芝居だよ!みんな寄っておいで!」
昼下がりの公園に、紙芝居の開幕を告げる明るい声が響きます。ステージは、昔ながらの自転車の荷台、紙芝居が演じられる舞台は美しい木工細工の菓子箱に据え付けられています。呼びかけるのは、きりりとした祭り装束に身をつつんだ若いおねえさん。身振り手振りを交えて、ヘッドセットのマイクから子供たちに話しかけます。
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わくわくするお祭りの雰囲気、いったい何が起こるのかと待ちかまえる小さな観客たち、いよいよ舞台に紙芝居がセットされます。登場したのはパステルカラーのかわいらしいウサギの絵。
「うさこさんのおなかには何が入っているの?そう!もうすぐ赤ちゃんが生まれるんだよ」
絵もストーリーもすべてオリジナル、ボランティアのスタッフが手作りで仕上げた紙芝居は、楽しい展開の中に、大きなテーマを秘めた物語。
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演じ手はアドリブを交えて登場人物を個性豊かに演じ分け、会場の子供たちと掛け合いながら、観客を紙芝居の世界へと引き込んでいきます。
いつしか問いかけに答える子供たちもすっかり物語の進行役に。演じ手も、観客も、同じ視点で紙芝居のスペクタクルな展開を共有していく、気持ちのいいライブ感が会場をつつみます。紙芝居の中のうさこさんと赤ちゃんうさぎは、そのまま会場の親と子の関係へとつながっていくのです。
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女性ばかりのボランティアで構成される『東京きらら座』は、紙芝居を通じて親子のコミュニケーションをはかり、伝承芸能を普及することを目的に、1996年に活動を開始しました。
手作りのオリジナル紙芝居は、明るい色調のアニメタッチ。楽しく生き生きとした語り口で展開するストーリーの底に流れるのは、家族や親子の愛情、環境問題、物を大切にする心といったテーマ。さまざまな課題をかかえる現代の子供と家族にとって非常に重要な示唆を含んでいます。
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幼稚園や保育園、児童施設などでの地道な活動から、『東京きらら座』の評価は全国的に広まり、人々の支援も集まり始めました。
紙芝居の舞台や自転車、移動用の自動車などの環境も徐々に整い、やっと全国からの声援に応えて地方での公演も実現することになりました。もちろん、TOAが寄贈した移動用のPAシステムも各地で活躍することでしょう。
みなさんがお住まいの地域に『東京きらら座』がやってきたら、子供さんと一緒に見に行ってみませんか。大人も子供も、きっと心にあたたかいものを受け取って帰れるはずです。
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【納入機器】
・ワイヤレスアンプ WA-1802C ×2
・ポータブルアンプシステム KZ-30DC
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