ネットワークを介した高品位大規模多地点遠隔音声会議システムをNHKと共同開発

ニュースリリース

2005年11月14日会社

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ネットワークを介した高品位大規模多地点遠隔音声会議システムを
NHKと共同開発

TOA株式会社(本社:神戸市 吉川隆典社長)では、日本放送協会(以下、NHK)と共同で、放送業務で利用される業務連絡及び大規模な多地点遠隔音声会議を想定し、IPネットワークを介した高品位な音声会議システムを開発いたしましたのでお知らせします。

【開発の内容】
今回開発したのはIPネットワークを介して、放送局間などでの業務連絡並びに多地点での大規模な遠隔音声会議を行えるシステムで、FM放送以上の高音質を実現しています。会議全体の音声をマルチキャスト*通信することにより、最大で64者(地点)の遠隔会議が可能です。加えて、参加者のうち任意の4者まで、ユニキャスト*通信による同時双方向通話が可能です。また、音声伝送に特化し、5.1chサラウンド音声を一括伝送できる端末も開発いたしました。
*マルチキャスト:ネットワークで、一度に複数の相手に同じデータを送信する通信方式
*ユニキャスト:ネットワークで、単一の相手にデータを送信する通信方式


開発した機器は、1)マルチキャスト多地点遠隔音声会議サーバー(連絡サーバー)、2)遠隔音声会議端末(連絡端末)、3)5.1チャンネル高品位音楽素材伝送機能を持った遠隔音声会議端末(マルチチャンネル伝送連絡端末)、の3機種です。
従来、同様のシステムを構築する場合は、複数機器の組み合わせによる大規模なシステム構成が必要でした。今回の開発により、多地点での同時通話を1台のサーバーで賄うことができ、省スペース、省コストにも貢献します。

【システムの展示について】
本システムは、下記概要にて開催されます展示会、「Inter BEE 2005」に参考出品いたします。

名  称 2005年国際放送機器展 (略称)Inter BEE 2005
主  催 社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA)
会  期 11月16日(水)〜18日(金)〔3日間〕
会  場 日本コンベンションセンター〔幕張メッセ〕(千葉市美浜区中瀬2-1)
【TOAブース:展示ホール3 ブースNO.3508】
入  場 無料(登録制)
【開発時期と今後の予定について】
共同開発は、2005年初旬より開始。今後の販売時期、価格などは未定です。

【開発の背景】
開発にあたっては、当社独自の“Packet Audio技術”を利用しています。この技術は、インターネット等の汎用IPネットワークを介し、CDをも超える高品位な多チャンネル音声を、リアルタイムで双方向に伝送できることを特徴とし、当社製品「ネットワークオーディオアダプター  NX-100 (2002年発売)」にも採用されています。

【システムイメージ図】
マルチチャンネル(5.1)同期伝達と4者までの連絡をTCP/IPで実現しました。

【主な特徴】
1) マルチキャスト多地点遠隔音声会議サーバー及び、2)遠隔音声会議端末
 
音声による高音質の会議・連絡をTCP/IPで実現するシステム
 
1台のサーバーに最大64台まで会議端末を接続可能。
 
最大4者の同時相互通話が可能。ユニキャスト通信に加え、N-1*処理を行うことで、品質の高いコミュニケーションを実現。
 
話者以外の参加者は、マルチキャスト通信により、会議全体の音声(全話者の音声の合成)を一斉送信することで、参加者全員が会議の様子をモニター可能。
 
あらかじめ設定された端末同士では、サーバーを介さずにホットライン通話が可能
*N-1処理:それぞれの話者に対して、全話者(N)の混合音声から自分の発信音声だけを取り除いた混合音声音声(N-1)を返す処理

3) 5.1チャンネル高品位音楽素材伝送機能を持った遠隔音声会議端末
 
5.1チャンネルサラウンド音声をTCP/IPで送受信するシステム
 
異なるスタジオ間での音声情報のやりとりなど、主に番組制作に使用。
 
48kHzサンプリング、24bit伝送
 
連絡用ラインとして、5.1チャンネルとは別に、1チャンネルの通話用ラインを装備
 
5.1チャンネルサラウンド伝送と同時にサーバーへの接続により遠隔音声会議への参加や、あらかじめ設定された端末同士では、サーバーを介さずにホットライン通話が可能

 

以上
 

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