音演出の主な特徴
ルミナリエ2004のテーマである「神戸、光の都」をうけて、オリジナル楽曲6曲を新たに制作し、音演出を行います。作曲は、99年よりルミナリエの楽曲を担当している上田益氏、今年度のトピックスとしてソプラノ歌手の中島啓江氏をソリストに起用しています。楽曲は西洋の宗教曲をモチーフにしたオリジナル曲で、合唱やストリングス、パイプオルガンの音色を中心として構成しています。作曲した6曲のうち、1曲はルミナリエ点灯時の楽曲、残り5曲については、フロントーネ(ルミナリエの門にあたる背の高いアーチ)以後の会場を5つのエリアに分割し、それぞれに割り当てます。会場を進むうち、音は静と動の要素をおりまぜながら、荘厳なクライマックスへ展開していきます。
ハードウェアは、約100台のTOA製スピーカーを会場に設置、期間中の音演出の運営は、ジーベックのスタッフが行います。
ジーベックについて
音響機器メーカーであるTOA株式会社の100%出資子会社。主に、音ソフト(コンテンツ)の製作、現場での音響オペレート、イベント企画などを専門に行う。96年よりルミナリエの音演出を担当。
今年度のトピックス
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ソリストにソプラノ歌手の中島啓江氏を起用
オペラ歌手にして日本屈指のミュージカルスターである中島啓江さんの歌声と、従来のラテン語によるコーラスとのハーモニーが、ルミナリエの荘厳な光の芸術と共に神戸の街を温かく包み込みます。
今回、中島啓江さんをソリストに迎える事になった経緯としては、中島氏の最新アルバム「ソング・オブ・ジ・アース 〜ビューティフル・ソングス・フロム・クラシック〜」(2004年9月26日発売、日本クラウンからリリース)の全曲アレンジを、ルミナリエの作曲者である上田益氏が担当したことがきっかけです。
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ルミナリエオリジナルCD発売
実際に会場の音演出に使用されているオリジナル楽曲6曲を収録したCDを発売いたします。
CDタイトル
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Kobe Luminarie 2004
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作曲
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上田 益
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価格
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1,000円(6曲入、税込)
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取り扱い場所
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ルミナリエメイン会場
東遊園地内臨時観光案内所(期間中のみ)
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通信販売のお問合せ
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株式会社ジーベック
〒650-0046神戸市中央区港島中町7-2-1
電話078-303-5600、FAX 078-303-4632
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アーティスト紹介
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上田 益(うえだ・すすむ、作曲者)
1956年生まれ。1998年冬季長野オリンピックの公式式典曲「ウインター・フレーム」を作曲。ルミナリエ演出楽曲の作曲を、99年より担当している。
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中島 啓江(なかじま・けいこ、ソリスト)
鹿児島県出身。昭和音楽短期大学声楽科卒業。ディプロマコース・オペラ専攻課修了後、藤原歌劇団に入団。春平紀美、故 砂原美智子、マルチェラ・ゴヴォーニ各女史らに師事。
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アンサンブル・ヴォックス・フマーナ(コーラス)
'99年よりルミナリエのコーラスを担当。松蔭室内合唱団、バッハ・コレギウム・ジャパン神戸の合唱団を母体に鈴木雅明により結成された。
音演出詳細(CD収録曲紹介)
1:オープニング(点灯時演出曲)『優しい輝き』
2:ローソン前『悲しみを越えて』
3:ランプ博物館前『聖なる光』
4:スカイビル前『レクイエム』
5:郵便局前『永遠の祈り』
6:東遊園地『旅立ち』
中島啓江氏のソロから厳かに始まり、教会の鐘の音で一斉にルミナリエ点灯を迎えるオープニング曲「優しい響き」。フロントーネ(ルミナリエ入場門にあたる背の高いアーチ)のための「悲しみを越えて」。清らかな響きで人々の心にやすらぎを与える「聖なる光」、震災犠牲者への鎮魂歌であり、祈りがテーマとなる「レクイエム」「永遠の祈り」。そして再び中島氏が感性豊かに歌い上げる壮大なフィナーレの楽曲「旅立ち」の6曲構成となります。
「神戸ルミナリエ2004」の音楽製作にあたって/上田益 震災から10年目の2004年。世界は、そして日本も明るい光を感じられないまま、歳月が流れています。私がルミナリエの会場演出用音楽を担当するようになって6年が経ちました。この間、CDに収録されていない楽曲をも含めて50曲近い作曲をして、1曲1曲に思いを込めてきました。10年前、遠く旅立った多くの尊い命は今、星として輝き、神戸の人々と街を見つめているように思います。そんな輝きに照らされて、明るい未来が開けていくことを心から願うばかりです。
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