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デジタルレコーダーに採用されているデータのバックアップ技術「RAID」について

施設や設備の防犯カメラ映像の記録を行うデジタルレコーダー。
内蔵しているハードディスクドライブ(以下、HDD)が故障してしまうと、記録されているデータがすべて壊れてしまうことも…。
今回は、そんな事態を防ぐためのデータのバックアップ技術「RAID」を解説します。

RAIDとは

RAIDとはRedundant Arrays of Inexpensive Disksの略。
複数台のハードディスクに分散して記録し、より高速で信頼性の高いディスク装置を実現する技術です。
デジタルレコーダーに内蔵されているHDDにRAID技術を採用することで、HDD故障時のデータ保護、あるいはデータの復元が可能になります。

RAIDの種類

RAIDにはRAID 0~RAID 6の7種類が存在しますが、実際に利用されているのはRAID 0、RAID 1、RAID 5、RAID 6の4種類。
その中でもHDD故障時のデータ保護という観点でメリットがあるのはRAID 1、RAID 5、RAID 6の3つで、デジタルレコーダーに採用されているのもこの3つの方式がほとんどです。RAIDレベルが高いほど信頼性の高いディスク装置になります。

RAIDレベルの違い

各RAIDレベルには長所・短所がそれぞれにあるため、
状況に応じたRAIDレベルを選ぶのがポイントとなります。

映像を記録するときに何を優先させるかによって、選択するRAIDレベルは異なります。データ消失のリスク防止に重きを置くのか、低コストでできるだけ長時間の記録を実現させるのか。設置予算や監視映像の内容などを基準に選択します。

RAIDレベルの特長

■RAID 1(ミラーリング)

ミラーリングとも呼ばれています。2台のHDDにそれぞれ同じデータを書き込みます。1台のHDDが故障した場合でも、もう1台のHDDに同じデータが保管されているため、記録データが失われることはありません。
ただし、同じデジタルレコーダーでミラーリングを行わない場合と比較すると、総記録時間が半分になります。

メリット

・1台のHDDに障害が発生しても、
もう一台のHDDに同じデータが記録されている。

デメリット

・RAIDなしと比べて、記録できるデータ量が半分になる。

RAID1の動作イメージ

2台のHDDに同じデータを書き込む

■RAID 5

HDDの数に応じてデータを分割して記録しつつ、『パリティ』と呼ばれるデータを付加しながら書きこみ処理を行う方式です。パリティは、ディスク故障時に記録データを修復するためのもの。記録データから、ある計算式に従って作成されます。このパリティを記録データの他にHDDに分散して記録します。
RAID 5では1台のHDDが故障しても、その他の2つのHDDに記録されているデータとパリティを使用して、データを完全に復元することができます。ただし、2台以上のHDDが故障した場合、データの復元は不可能となります。また、記録データ以外にパリティデータを記録するため、RAIDなしの場合と比較して記録時間が短くなります。

メリット

・内蔵HDD1台が故障した場合、全記録データの復元が可能

デメリット

・内蔵HDDが2台以上故障した場合、記録データの復元が不可能
・RAIDなしの場合と比較して記録時間が短くなる

RAID5の動作イメージ

HDDの数だけデータを分割して記録し、同時に生成したパリティも記録。HDD1台が故障した場合も、データを完全に復元する

■RAID 6

RAID 5を発展させた方式です。RAID 6では、RAID 5で使用したパリティの他に、さらに別の方法で生成したパリティデータを作成、記録します。これら2種類のパリティを使用することで、HDD2台が故障した場合のデータ復元も可能になります。同じHDD容量においてRAID 5と比較すると、記録すべきパリティデータが増加するため、HDDに記録できる画像、音声データは少なくなり、総記録時間が短くなります。
なお、RAID 6にはパリティの取り方の違いにより『P+Q』と『2D-XOR』の2方式があります。

メリット

・RAID 5よりも高い耐障害性。内蔵HDDのうち2台までなら、故障しても全記録データの復元が可能

デメリット

・RAID 5と比較して同じデータ量を記録するには、RAID 6の方がより大きいハードディスク容量が必要

RAID6 (P+Q方式)の動作イメージ

P+Q方式:HDDの数だけデータを分割して記録していく。2種類のパリティを生成し、各HDDに分散して記録する

RAID6 (2D-XOR方式)の動作イメージ

2D-XOR方式:HDDの数だけデータを分割して記録していく。2種類のパリティを生成し、一方は分散して記録し、もう一方は専用HDDへ記録する

 

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