トップインタビュー(3/6)TOAはどのような企業であるべきか

トップインタビュー(3/6)

TOAはどのような企業であるべきか

―新社長には成長のスピードを加速する役割が求められています。そのためにTOAが取り組むことは。

音と映像の専門メーカーであるTOAならではの強みを生かしてオンリーワンの商品をつくりだし、これを迅速に市場に送り出していくことが重要だと考えています。

そのためには、音や映像に関して日常生活の中では見過ごされがちでありながら問題となっていることを、専門メーカーならではの視点で掘り起こしていかなければなりません。日々顧客とコミュニケーションを図りながら、何が求められているのか、声を丹念に拾っていくだけでなく、現地を訪ね、現物を見て、こういうことが求められるのではないかと想像を働かせて潜在ニーズをかぎ分ける力、つまり洞察力を鍛えることが大切だと思っています。

そして、商品を市場に送り出すスピードも上げなければなりません。そのためには、開発から市場に送り出すまでのプロセスをもう一度見直していく必要があります。どこでどのように使われるかを考えたものづくりを行うことによって、必要のないつくりこみは排することができます。

顧客と対話し、現地、現物を見ながら世の中の環境変化を常にとらえ、何が必要とされているのか、どのような課題が存在するのかを突き詰めて考え、その課題を乗り越えるためにどうすればよいかを具体的に世の中に示していく。この流れを徹底していけば、おのずと結果はついてくると思っています。

―中期経営計画で掲げる「ハードからサービスへ」でビジネスをどのように変革していこうと考えているのか教えてください。

TOAはこれまで歩んできた歴史の中で、顧客から求められているニーズをふまえ、しっかりと設計に落とし込むものづくりを得意としてきました。その結果、かつて市場を席巻したメガホンやトランペットスピーカーで、今もTOAをイメージする方々が多くおられます。しかし、顧客のニーズが多様化する中で、機器ではなく音を提供してきたTOAの思いを、改めて多くの方々に伝え、新たな市場を作り出していくために、我々のこれまでのモノのつくり方、営業のやり方を変えていく必要があります。そのような思いを「ハードからサービスへ」という言葉に込めました。

例えば今、世の中ではシェアビジネスが広がりを見せています。それは私たちが身を置く音や映像の業界も例外ではありません。緊急時にサイレンを鳴らしたり、ある一定の時間に決まった音声を伝えることが目的であれば、それぞれの建物で機器を所有する必要はないかもしれません。顧客が求める音声と時間の情報をパソコンに打ち込めば、自動的に放送できるような状態を提供することが転換の具体的なイメージです。

さらに、今後AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)といった最新技術を取り込むことで、ビジネスチャンスはますます広がっていくと期待しています。

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