社長インタビュー(2/6)
業績の概況
国内外で売上が復調、営業利益も伸びる
-ここ(2011年3月期第3四半期末)までの内外の事業環境は?
国内では、エコポイントなど各種制度の影響で景気動向は比較的上向きでしたが、政策的にかさ上げされたものであり、BtoBビジネスを中心とした当社にとって、環境が厳しいことには変わりありません。輸出についても、1ドル80円台前半まで進んだ円高が業績を制約する要因となっています。一方、海外マーケットは、中国やアジアが顕著な伸びを示したほか、ヨーロッパもトータルではプラス傾向にあります。
-そのような中、業績が大きく回復している。
売上高は連結で(2011年3月期第3四半期末)前年同期比7.0%増となっています。国内では、地方自治体向けの「IP告知放送システム」などが伸びたほか、羽田空港の国際線新ターミナルにも放送設備を納入。海外では、ヨーロッパで、今年3月から義務化が始まる欧州非常用規格「EN 54」を他社に先駆けて取得したことからも非常用業務用放送設備の売上が堅調で、他にも上海万博関連の大型施設などへの放送設備導入でブランド力が高まった中国、それからインドネシアやタイに販社を新設したアジア・パシフィック地域でも順調に売上を拡大できました。
営業利益も、売上高の増加に伴って急回復しています。人材への投資を行いましたので、販管費は前年同期を上回っていますが、それでも予想していた以上の利益を確保できました。
-コスト低減にも力を入れているとか。
単に仕入れコストや人件費を下げるというのではなく、サプライチェーン全体を見渡したコスト削減を目指しています。無駄を切り詰め、物の流れをいかに最適化するかが狙い目です。
この取り組みの根本にあるのは、在庫という存在をどう位置づけるか、という点です。私は、在庫=時間だと考えています。商品を生産し販売するまでには、ある程度の時間のズレが必ず発生します。そのズレを補うためにあるのが在庫です。
現在、この時間のズレを減らすために、生産物流部門を中心として世界の各工場で分析と改善を進めています。基本的な方向性は“地域密着”化。余分な物流を減らせばその分生産のリードタイムを短縮でき、在庫を減らすことができます。加えて、現地での商品企画・生産・販売までの流れを作れれば、「地域に密着した5つの企業の連合体」という中期6カ年経営基本計画(2009年度~2014年度)で掲げたビジョンの実現にもつながることでしょう。