株主・投資家の皆様へ

代表取締役社長 谷口 方啓

2023年6月に社長を拝命いたしました。当社が現在取り組んでいる中期経営基本計画(2022年3月期~2026年3月期)がフェーズ1からフェーズ2へとステップアップするタイミングでの就任であり、フェーズ1で築いた土台をもとに事業を成長軌道に乗せていくことが私のミッションであると考えています。

現下の当社を取り巻く経済環境を見渡すと、新型コロナウイルス感染症(COVID‐19)による行動制限の緩和やインバウンド需要の回復など社会経済活動の正常化が進み、国内においては設備投資需要が拡大しつつあります。一方で、原油や天然ガス、鋼材、半導体などの原材料価格の高騰や輸送コストの上昇、ウクライナ情勢の長期化をはじめとする地政学的リスクの高まりなど、世界経済の先行きは依然として不透明な状況が続いています。

このような環境の下、2023年3月期の連結業績は、売上高は、国内外において商品の価格改定を実施した結果、451億2千3百万円(前年同期比10.4%増)、営業利益は、原材料価格の高騰輸送コストの上昇などの営業費用の増加により17億1千3百万円(同20.7%減)となり、増収減益となりました。

現在、当社は中期経営基本計画(2022年3月期~2026年3月期)を進めています。フェーズ1(2022年3月期~2023年3月期)では、体質強化、そして成長分野となる新たな音の価値の探索と創造を行うための基盤づくりに取り組みました。たとえば、文章を入力するだけで簡単にアナウンスを作成できる「YUTTE」のβ版サービスの開始もその一つです。アナウンスを行うことに対する人々のハードルを低くすることがより多くのニーズを生み、それに当社が応えられると考えています。

今年度からスタートするフェーズ2(2024年3月期~2026年3月期)においては、フェーズ1で築いた土台をもとに、デジタルを活用しながら社会にお役立ちできる商品、サービスを生み出すことによって成長を加速させ、2026年3月の業績目標として掲げる、連結売上高520億円、連結営業利益45億円、ROIC6~7%水準の達成を目指します。そして、PBR1.0倍以上を早期に実現したいと考えています。

今後とも当社へのご理解とご支援を賜りますよう、どうぞお願い申し上げます。

代表取締役社長 谷口 方啓